本書の魚はほぼ全て写真で構成されているあたりに好感が持てる。全種を生態写真で撮るのは不可能なので陸揚げ状態(魚屋店頭)も多い。まず驚いたのは生きた化石と呼ばれるシーラカンスがアフリカとインドネシアに2種類いると言うことで、しかも1種は生態写真もある。また、ほとんど記録のない深海棲のサメやメガマウスの写真も載っている。熱帯魚はさすがに少ないがメジャーな種はある。日本の川魚ぐらい全種載せてもらいたかったが、それでもかなり多いのでは。解説が少々ものたらない気がするが、写真の豊富さでカバーしていると思う。巻末には切り身や干物や卵などの食材の魚の解説もあり、今風。食品表示法の改正で「銀だら」等の名称が使用できなくなり注目された鱈とは全く関係のないマジェランアイナメ(メロ)や昔給食でお世話になったメルルーサも紹介されており、今更ながら切り身の正体見たり、である。カラー写真にはやはり説得力がある。