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魔都上海に生きた女間諜-鄭蘋如(テンピンルー)の伝説 1914-1940 (平凡社新書596)
 
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魔都上海に生きた女間諜-鄭蘋如(テンピンルー)の伝説 1914-1940 (平凡社新書596) [新書]

高橋 信也
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
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魔都上海に生きた女間諜-鄭蘋如(テンピンルー)の伝説 1914-1940 (平凡社新書596) + 美貌のスパイ鄭蘋如(テンピンルー)―ふたつの祖国に引き裂かれた家族の悲劇
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商品の説明

内容紹介

李香蘭、川島芳子に次ぐ歴史の大舞台を生き抜いた日中混血の女性・鄭蘋如。ふたつの祖国を持ち時代に翻弄された彼女の生から、知られざる日中戦争の歴史の一幕が解き明かされる。

内容(「BOOK」データベースより)

一九三〇年代、日本軍占領下の上海。栄華を極め「東洋のパリ」と称されながら抗日テロ組織の巣窟と化していたその街で、日中を祖国として育ち、その類稀なる美貌ゆえに歴史的舞台への登場を宿命づけられた女性がいた。敵対する二つの祖国、愛する家族、禁断の恋―歴史の狭間に生きたその生から、魔都の闇を照らす。

登録情報

  • 新書: 295ページ
  • 出版社: 平凡社 (2011/7/16)
  • ISBN-10: 4582855962
  • ISBN-13: 978-4582855968
  • 発売日: 2011/7/16
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By miyake
上海という街は不思議な空気をまとっている。歴史を簡単に覆すかのごとく急速な発展をたどりながら、租界の面影が色濃く残されている街並みには、ノスタルジックという一言では片付けられない何かが秘められている。過去と未来が同時に存在するその地にたたずむと、自分が一体どこから来てどこへ行くのか、足元が揺らぐような浮遊感にとらわれることになる。「魔都上海」たる所以に触れる瞬間だ。

本書で綴られた女スパイ・鄭蘋如(テン・ピンルー)は、抗日運動と和平工作が錯綜した日本軍占領下の上海に生き、日中混血の運命に引き裂かれるようにして26年の短い生涯を終えた実在の人物だ。抗日組織の弾圧を任務とする特務機関のキーパーソン丁黙邨(ディン・モートン)に近づくこと、そして彼の暗殺が鄭蘋如の使命だった。

2007年に公開されたアン・リー監督による映画『ラスト・コーション(色/戒)』(原作:アイリーン・チャン)では、鄭蘋如をモデルとして「丁黙邨暗殺未遂事件」がセンセーショナルに描かれ、大きな話題を呼んだ。鄭蘋如役の新人女優タン・ウェイ(役名:ワン・チアチー)の体当たりの生々しい演技、丁黙邨役のトニー・レオン(役名:イー)の緊張感に満ちた静謐な存在感、ふたりは互いに警戒しあいながらも、男女関係の深い沼にその身を投じることになる。フィクションの世界で描かれた鄭蘋如は、使命に従ってハニートラップを仕掛けたはずが、抗うことのできない孤独と情愛に溺れミッションを失敗に終えて処刑されている。

では、「魔都上海」に実在した鄭蘋如は何を考え、どのように生きていたのか?彼女のアイデンティティは何処にあったのか?事件の真相は誰が知っているのか?美貌のスパイという存在のインパクトと、彼女が引きおこした歴史に残る暗殺未遂事件は、映画『ラスト・コーション』を知らずとも十分に謎めいて迫ってくる。その答えを探し求める旅が、本書を手にしたときから始まることになる。

残された文献や資料から鄭蘋如の断片的な記録を丁寧に繋ぎあわせ、彼女の足跡をたどりつつ複数の視点から人物像を眺めようとする構成は、ノン・フィクションとは思えないスピード感で展開し、読む者にあたかも同時代に生きた一員のような錯覚さえ起こさせる。近づこうとすればするほど、腕の中をすり抜けるようにして身をかわす彼女に、実際に関わった多くの人が惑わされている。その中には、日本人では時の首相の近衛文麿の息子である文隆、映画プロデューサーの松崎啓次らの名も登場する。そして、どこまで行っても実像をつかむことのできない鄭蘋如に、著者自身も深く魅了された一人ではないだろうか。そういった意味で、本書は史実の一端を紐解く知的読み物であると同時に、手の届かないものを追い求めずにいられない普遍的な情緒に語りかけてくるものがある。あたかも日中混血の鄭蘋如と同じように、本書もまた二つのアイデンティティの狭間を行き来しているように思えてならない。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 閑居人 トップ100レビュアー
晴気慶胤「上海テロ工作76号」やこの時代の回想録に時折姿を現す「鄭蘋如(テン・ピンルー)」。映画「ラスト・コーション」で鮮烈な印象を受けた読者は、高橋信也氏の今回の著作について、いつの時代にもある男と女の闇に深く触れた記憶が残るに違いない。
汪兆銘政権樹立の前後の時期、日中の特務機関の謀略が錯綜する時代について、著者は、広く、深く、丁寧に描く。一人の女子大生が、日本の貴公子近衛文隆にハニートラップを仕掛けようとして恋に落ちたり、泣く子も黙る「ジェスフィールド76号」の主人、丁黙頓(ディン・モートン)の愛人になって二度にわたる暗殺未遂事件に関係したりする。丁黙頓とそのライバルである李子群の複雑な関係を知る読者にとって興味深い事実が多いはずだ。欧州戦線でのスパイマスター、小野寺信の中国での失意の背景もきちんと説明されている。恐らく、著者にとって長らく暖めてきたテーマだったのであろう。
ところで、テン・ピンルーとは、どんな女性なのか。あまり難しく、「二つの祖国に引き裂かれた・・・」などと特別に考える必要はない。「若さと美貌と男をその気にさせる能力」を持つ女性は、いつでも、どこにでもいる。彼女たちは、それぞれの状況の中で自分の人生を充実させ燃焼させようとする。同年配の男友達をあやつりながら上司と不倫をし、セクハラ事件を引き起こしたり、政権幹部に近づいたりして週刊誌を賑わす。「路チュー事件」で渦中に置かれた民主党政権国務大臣は「おれはいつも女は四人いる」と豪語したが、客観的に見てどれほど不細工であっても権力を持つ男には女が引きつけられていくのである。中井某の場合、カメラマンが決定的瞬間を狙っていた本命は30過ぎのホステスなどではなく、某国の女子留学生だったとは仄聞するところである。つまり、テン・ピンルーのような女性は、いつでも我々の周囲にいて、にこにこ笑っているのである。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By izumi
「愛国烈士」か「重慶の白蛇」か?
時代に翻弄された日中混血の女性の生。
魔都上海にも重なる変幻自在なイメージ、
その正体とは?

上記は、本書の帯に記された言葉をそのまま引用したものです。
まるで小説のようなミステリアスな印象ですが、
この本に書かれていることはまぎれもない実話です。
租界の時代の上海で、闇に葬られたかのような事件、
関与していた日中混血の女スパイの実像に迫るべく、
彼女の足跡が複数の視点からつづられています。
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