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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
最強の敵‘魔術師’。変幻自在のプロットの妙,
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レビュー対象商品: 魔術師(イリュージョニスト)〈上〉 (文春文庫) (文庫)
<リンカーン・ライム>シリーズ第5弾。’04年、「このミステリーがすごい!」海外編第2位、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第3位。 本書は、ディーヴァーが前作『石の猿』執筆中に着想したという自信作である。 今回の強大な敵は、密室状況の犯行現場から忽然と姿を消す、その名も‘魔術師'イリュージョニスト'’。今までライムが対してきた犯罪者のなかでも、シリーズ2作目の‘コフィン・ダンサー’に勝るとも劣らない難敵ではないかと思う。 大胆不敵なイリュージョンのトリックを駆使して恐るべき犯行を重ねてゆく‘魔術師’。 事件解明のため、ライムら捜査陣は見習いイリュージョニストのカーラに協力を要請して捜査のスタッフに加え、イリュージョンの手ほどきを受ける。しかし、‘魔術師’は指揮を執るライムの自宅の寝室に易々と侵入してしまう。危うし、リンカーン・ライム! 本書の面白さは、すっかりお馴染みとなった科学の最先端を行くライムの鑑識捜査+<ライム>チームの機動力を生かした捜査と‘魔術師’のイリュージョン(変装、早変わり、ピッキング・侵入、脱出、読心術、腹話術、動物使い、手品、ミスディレクション・・・)のトリックとが、しのぎを削る展開である。 しかも‘魔術師’はなかなか真の動機を覗かせず、章が変わるたびに次から次へと畳みかけてくるトリックと、二重三重それ以上の“どんでん返し”、そして物語の緊迫感はシリーズ中屈指といえる。 本書で読者は、見事にディーヴァーの、それこそイリュージョンのようなミステリーの術中にはまり、「こちらと思えばあちら、あちらと思えば今度はそちら」とばかりに変幻自在のプロットで手玉に取られること請け合いである。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
すばらしいけど怖い話,
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レビュー対象商品: 魔術師(イリュージョニスト)〈上〉 (文春文庫) (文庫)
今まで現代科学でどんな犯罪も解決してきたリンカーンですが、今回の相手はとんでもない。科学の発展とともにいわゆる超常現象や超能力はどんどんすたれてきていますが マジシャンの世界はまったく衰えないどころか、どんどん発展しています。 有名な超能力者 ユリゲラーですらせいぜいスプーンを曲げるのでせいいっぱいですが マジシャンは瞬間移動、サイコキネシス、千里眼など、なんでもござれ。 作中でも魔術師見習いのカーラがリンカーン含めみんなの前でサックスの拳銃をうばって しまったりしますが、とんでもない相手です。フィクションとはいえ、優れたマジシャンなら本当にできそうです。 もし作品のように、本当にマジシャンが犯罪を犯してしまったらどうなるんでしょうか。背筋が寒くなります。 作中でマジシャンのテクニックなど色々出てきますが、そこから色々マジシャンの歴史を調べるのもおつなもの。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
誤導のための何重もの複線、何度も曲がる変化球のようなプロット,
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レビュー対象商品: 魔術師(イリュージョニスト)〈上〉 (文春文庫) (文庫)
日本語訳2004年10月15日(原作2003年)発売。リンカーン・ライム・シリーズの第5作にあたる本作は、『石の猿』を執筆中に「どうしてもライムに解決させたい事件」のインスピレーションが浮かんでしまったエピソードで有名な作品でもある。本作のインスピレーションのきっかけは彼のWEBによると、ビジネス・パートナーの息子とニューヨーク名物の「ビッグ・アップル・サーカス」を見に行ったことかららしい。そこで彼は早変わり芸人のショーに圧倒される。これが本作のイリュージョニストの原形となった。彼の頭脳の中で、このように一瞬にして姿を変える犯人と逆にベッドに縛りつけられてほとんど動けないライムとの対峙から派生するプロットが一瞬して生まれ出たに相違ないことが想像できる。 彼は当初のそのインスピレーションにマジシャンに対する一層の研究・知識を加え、誤導のための何重もの複線、何度も曲がる変化球のようなプロットに仕上げている。それは、まるで一流の魔術師(イリュージョニスト)が完璧に彼の演技で観客を思うがままに翻弄し、誤導させるかのように、読むものをいつものジェットコースターな筆力で、ぐるぐる回転させてくれる。 いつも違う手数で決して読む者を飽きさせないその筆力。サービスでちょこっと『悪魔の涙』のパーカー・キンケイドを登場させたり、プリンセス・テンコーのくだりも出てきたりと、ファンを実に大切にしている。ジェフリー・ディーヴァーこそ真の魔術師(イリュージョニスト)、余りの面白さに他のことが全く手に付かなくなる僕らこそ『The Vanished Man(不動にされた男)』である。傑作!
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