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魔笛 [DVD]

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内容(「キネマ旬報社」データベースより)

モーツァルトの傑作オペラを『フランケンシュタイン』のケネス・ブラナー監督が映画化。囚われた夜の女王の娘・パミーナを救い出すため、魔法の笛を手にした兵士・タミーノが立ち上がる。華麗な名曲の数々と大胆な映像で至高のラブロマンスが展開。

内容(「Oricon」データベースより)

英国の天才“ケネス・ブラナー”監督が世界史に残るモーツァルトの最高傑作オペラを、斬新なストーリー・テリングと驚異のビジュアルマジックによって完全映画化!舞台を第一次大戦前夜のヨーロッパに移し、魔法の笛に導かれて出会った恋人たちの奇跡の愛の物語を描く。息継ぎすら忘れてしまう長まわしで始まる冒頭のカットは必見!

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5つ星のうち 3.0 演出の是非と、歌芝居, 2009/12/17
レビュー対象商品: 魔笛 [DVD] (DVD)
何人かの方が書かれているように、演出にメッセージ性が強すぎるように感じられるのは私も同感でした。パミーナを挟んだ母と父の愛情の相克、
善と悪の相克が、すべて戦争と平和に還元されてしまったようで、悪く言えば平板です。原作(特に台本)を読む限りはもう少し深遠なの
ではないでしょうか。これを良しとするか不可とするかはご覧になる方次第でしょう。
私が好きな場面は三人の侍女が絡む冒頭と、タミーノと弁者の会話のところなのですが、冒頭はそれなりに楽しめました。
従軍看護婦の衣装がなかなか良かったし、舞台では表現できない3人の表情の動きなども画面を楽しくしています。
ただ、弁者=ザラストロ、しかもトンテンカンと仕事しながらというのはねえ・・・ 弁者のレシタティーボとタミーノの焦ったような調子が
からむ素晴らしい音楽で、おそらくモーツアルトが書いたレシタティーボの中でも最高だと思うのですが、映画ではその音楽的な良さが失われていました。
でも、全体としては「こういう楽しみ方もあるな」という感じで星3つということにしました。
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22 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 この演出背景とは凄い内容を選んだものだと思う, 2008/1/27
By 
レビュー対象商品: 魔笛 [DVD] (DVD)
大好きなモーツアルトのオペラ、それも魔笛となると、何をさしおいてでも観なくてはならない。
映画館で観たあと、DVDを購入して繰り返し鑑賞した。
最初の序曲の演奏から第一次世界大戦頃の派手な戦闘シーンが繰り広げられる。
第一次世界大戦で塹壕戦というと、私の場合「西部戦線異状なし」という昔の怖い怖い映画をどうしても思い浮かべてしまう。冒頭からこれはえらいことになったなと思ったが、戦闘そのものを生々しく描写したシーンはここ以外にはあまり無くて正直ほっとした。背景は荒涼としたものだとはいえ、やはりいつも知っているいつものメルヘンチックな「魔笛」だった。(但し脚本変更あり。また歌詞はドイツ語ではなく英語)
それにしてもこのオペラの演出として、この演出背景とは凄い内容を選んだものだと思う。今の時代のような無差別テロや世界各地で紛争の絶えない、この暗部を抱えた時代に製作されたことはとても相応しいし意味のあることだと思う。愛と平和の普遍的なテーマを抽象的ながらここまで表せたことは、K.ブラナー監督と脚色のS.フライ氏の力が大きいと思う。もちろん出演者の歌唱やオーケストラ演奏も素晴らしい。特にザラストロのパートはつい繰り返し観たり聴いてしまうほどの秀逸なものだ。劇中のシーンで丘の上の途方もなく多くの墓碑の前でザラストロが歌う合唱付きのアリアには、とても印象深いものがあった。
私はかねがね、叶うことなら、シカネーダー氏と夜通しお酒を酌み交わしてこの「魔笛」という芝居の真意というものを訊いてみたいと思うことがある。もちろん色々と横からアイデアを出したであろうモーツアルト氏も交えてだ。
本当は冗談芝居のつもりだったのだろうか? 200年以上も前から支離滅裂だの荒唐無稽だのと言われ続けて評価の非常に分かれるこの大衆向けのオペラが今現在においてもまだまだ光彩を放ち、脚本を多少変えたとはいえこの映画のような傑作シネマオペラとして生み出されるのは本当に凄いことであり、考えてみるに益々興味は尽きない。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 役者に花がないが、演出のばかばかしさは最高!, 2011/4/25
By 
純丘曜彰 教授博士 (大阪芸術大学) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 魔笛 [DVD] (DVD)
『魔笛』で、英語版なんか珍しくもない。ドイツ語版しか知らない方がどうかしている。もともとモーツァルトは、この芝居に、オペラで絶対とされていたイタリア語ではない、庶民にもわかる日常語で歌うことを求めた。だから、何語でもかまわないのは当然のことだ。

 で、この映画、映画というより、あくまでオペラであって、その舞台演出の限界を映画の手法で越えようとしたもの。舞台は、第一次世界大戦の時代。毒ガスのドラゴン、戦車に乗って突っ走る独裁者の女王、そして共産主義革命家のザラストロ。CGを駆使し、なんともどでかい世界のスケールで、話は展開する。テリー・ギリアムを引き継ぐ、このパイソニックなバカバカしさは、たしかに舞台ではできなかっただろう。まさにモーツァルトにふさわしいバーレスクに仕上がっている。

 ただ、問題は、出演者に、本気で本物のオペラ歌手連中を使ってしまったこと。そんなの、アップだらけの映画で持つわけがない。動きもメリハリがないし、まして表情は一本調子。シェイクスピア舞台出身の監督ブラナーの中途半端なオペラ・コンプレックスなのか。どうせ当てレコだし、設定そのものがキッチュなんだから、キャラクターこそ、吹き替えやCGでもよかったのに。いまやるなら、飛び出す3D『魔笛』だろうな。

 しかし、どんなにバカげた演出をしても、『魔笛』という作品そのものが持つテーマ性が失われるわけではない。そして、演出の善し悪しは、趣向のぶっ飛び具合よりも、どれだけそのテーマに迫れるかにかかっている。この映画は、これまでのさまざまなファンタジックな演出に反し、あえてリアルな時代設定をすることによって、逆に、そのリアルさには絶対に収まりえない、『魔笛』の持つファンタジックな人間の理想が浮かび上がらせている。この意味で、この作品は、『魔笛』の演出方法にまったく新しい局面を切り拓いたものとなっている。
 

 
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