話の筋は良い感じなのですが、とにかく画力が足を引っ張っています。
画力というのはこの場合、デッサンだけでなくてマンガとしての説得力を持つ表現の仕方のことですが、
コマ運びといいアングルの変化といい、凡庸なだけでなく分かりづらいものになっています。
もちろんデッサンもかなり怪しく、個性で片付けられないようなコマもいくつか。
また、ほとんど背景が無くてやたら白かったりトーンでごまかしたりしていますね。効果も線よりトーン
が多用されている割に削りがヘタで、貼っただけの使い方も多い。何を描いているのか分からないコマも
あります。
見る者の目線方向を無視した絵の流れはぶつ切り感があふれ、見せ場にするコマを効果的にする対比なども
ほとんどされず、シーンによっては場違い感さえ感じるような孤立したコマがちらほら。
ロングとアップのバランスも悪く、何をやっているのかよく分からないシーンも多々あるので、雰囲気で
読んでいくしかありません。
これはもう商業誌レベルではないと思います。アマチュアが編集の意見を通さずに好きなように描いた本
にしか見えません。
お金を出して買った自分が情けなくなりました。2巻は買わないと思います。
余程強力に脳内補完できる人以外は買ってはいけませんよ。