この50年は何ごともなく過ぎた。しかし、魔女が再びこの国に災いをもたらそうとしているというウワサがあった。だから、動く黒いお城や4つの細い小塔から黒っぽい煙が地平線に現れたとき、誰もが、魔女がやってきたのだと思った。ところが、そのお城は魔法使いハウルのものだった。ハウルは若い女の子の心を吸い取るのが好きだという。ソフィア、レティ、マーサのハッター姉妹はもちろん、女の子たちはみな、危ないから1人で街を出歩かないようにと注意される。だが、それはほんの始まりにすぎなかった。
この壮大なファンタジーのジグソーパズルの中では、見た目とは違って、人も物も平穏ではない。運命はもつれ合い、自分が誰かもわからなくなり、恋人たちは大混乱。「魔女」がハウルに魔法をかけたのだ。はたして、その魔法を解くカギは有名な詩の中にあるのか? ハウルのお城に入るソフィー・ハッターの身に何が起こるのか?
ダイアナ・ウィン・ジョーンズのうっとりするようなファンタジーはいつも驚きでいっぱいだが、魔法使いどうしの激しい最後の闘いが終わると、魔法のように何もかも元のさやに収まる。 --このテキストは、 マスマーケット 版に関連付けられています。
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27 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
童話としての面白さの中に女性のエールがあります。,
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レビュー対象商品: 魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉 (単行本)
この本を読んだのは映画に興味を持ったから原作を読んで見たかったからです。しかし、本の中にこの時代の一人の女性として、作者の胸のうちにある女性への世の中の偏見になんとか抵抗したいという気持ちが、この童話の中に現れていると思います。主人公が突然老婆になり、もう10代の女の子の恥じらいの部分がそっくり無くなり、自由に言いたいことを言ってしまうし、また行動する。そこから幸せをつかんで行く。そんな女性になって欲しいと言う作者の気持ちが伝わります。いろんなところにちりばめられている伏線や引用はさすがイギリスの作家です。 3匹の子豚。シンデレラ。3人兄弟は面白い。
24 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
辛口のHowl's Moving Castle,
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レビュー対象商品: 魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉 (単行本)
ジブリの映画化決定以前の97年に読んでからD・W・ジョーンズに嵌ってしまいました。映画を見て、原作と比較して相違をあれこれあげつらうのは正統な批評の方法ではないと思うので差し控えますが、私は原作派です。ジョーンズの作品の真骨頂、辛めの語り口、ドライなユーモア、そして綿密に張り巡らされた伏線と構成の妙。 本作品に於いても、一見関連性のなさそうなさまざまな登場キャラクターが了解不能の行動をとるのに、最後になってそれが一本に収束して、パズルのピースがすっかりはまるように、無駄なく、不足なくおのおのの存在理由を明らかにする様は小気味いい限りです。この収束のエネルギーは読む者を引き込んで一気に最後まで読み通させる力があります。 残念なことに映画ではキャラクタのみ温存して、しかも物語の枠組を変えて、ストーリーを単純化し、ロマンス路線に移行してしまったので、最後に遺漏なく組上がるはずの構成が崩れてしまって謎解きの醍醐味も消えてしまいました。 映画のかわいい、人の良いだけのソフィーよりも、原作の「若い娘だったら言えもしないしやれもしない」ことをずばずばやってのける、Mrs.Noseのソフィーと、皮肉屋で飄然としたハウル、可愛いいけれど何か凄みを漂わすミステリアスなカルシファーのトリオの会話の妙が楽しめる原作を一読されることをお薦めします。
40 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
児童書にするには惜しい。,
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レビュー対象商品: 魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉 (単行本)
主人公・ソフィー・ハッターは、3人姉妹の長女。不思議な魔法の道具が普通に流通し、空には魔法使いハウルの城がやってくる、インガリー国に生まれたからには、「運だめしの旅に出て成功するのは、末っ子に決まってる」「長女はひどく失敗するだけ」とあきらめていたのですが、「荒野の魔女」に呪いをかけられておばあちゃんにされてしまった!そこで、仕方なく家を出たら・・・魔法の品々を楽しむファンタジーというよりは、確かに恋愛物語の要素が強いかもしれません。でも、ふらふら出歩いているハウルの正体や、ハウルと火の悪魔の契約の、謎解き仕立ての面もあります。 ハウルの徹底したひねくれ方が、魅力的でした。 ソフィーが「ちょうど学校を終えた」年齢で、ハウルも「20代にはなっている」という設定なので、児童書としては登場人物の年齢が高すぎ、私は「小学生だったら結末が飛躍して見えるんじゃないか?」と思いましたが、その分高校生以上の人にもOKだと思います。 子供向けにしておくには惜しい! 大人も読んでください!もちろん、中高生の進路を考えている方にもオススメです。
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