魔法使いの弟子といえば、すぐに思い浮かぶのがディズニーの不朽の名作アニメで、三角帽とマント姿のミッキーマウスが登場する「ファンタジア」だ。クラシックの名曲をふんだんに使いながら、複数のエピソードがつづられるこのミュージカル・アニメにオマージュを捧げるように、劇中にはモップが自由に踊り大騒ぎになるシーンが用意されています。
だけど物語は、まったく別物で、かつて最高指導者の弟子だった3人の魔法使いが、恋愛関係のもつれから袂を分かつという、いささか生臭い理由で戦っている設定。(苦笑)
前半は、ニコラス・ケイジとジェイ・バルシェルの二人のかみあわないやり取りで、けっこう笑わせてくれます。ジェイ・バルシェルは新人だけど、ヘタレな主人公役柄が、ぴったり。
ジェリー・ブラッカイマー映画らしく、お話はとんとん拍子に進み、派手なVFXの連打で、随所にユーモラスな魔法が盛り込まれているところが楽しい。魔女との最終対決までの間にも、その部下たちとの小競り合いが適度に挿入され、飽きることはありません。
それにしても、人々が求めるヒーロー像は変わりつつあるのか、21世紀の世界は、気弱で見た目も冴えないオタク青年が救うことに。強くて頼れるヒーローは、今どき流行じゃないのですかね。
それはともかく、魔法使いたちのキャストの“濃さ”は凄いです。(笑) ニコラス・ケイジにアルフレッド・モリーナ、モニカ・ベルッチと、すべてラテン系。これでは邪悪な魔法使いモルガナの影が薄くなってしまう。悪役側にも大スターが欲しかったところ。
物語に深みは無いですが、冒険ファンタジーとしてマズマズの出来と思います。思わせぶりなラストでしたが、続編があるのかな。