ファンタジー、伝承文学などの児童文学について書かれています。地域的にはブリテン、アイルランド、デンマーク、北欧などで人種的にはケルト、ゲルマン、アングロサクソンの物語が採り上げられています。著者は児童文学者のためか論文を読んでいるような感じになります。また、子供の頃から多くの本を読んでそれがキチンと頭に入っている人の文章ですのでそうでない人が読むと一寸つらい。きっとハリー・ポッターは評価していないと思います。概要は以下のとおりです。
○昨今のファンタジーにはグロテスク、暴力的、冷たいもの、こらしめ、復讐の要素が強くなっていてこれは良くない。また、ビジュアルなもので目から次々と頭に強制的に入ってくるようなものは想像力を育てない。
○読者をいつも正義の味方の視点に置き続けると、悪の側にいるものに対してどんなに厳しくしても構わないと思うようになり、物事の見方や罪刑のバランスがとれなくなる。
○子供の成長を促す「ためになる本」が大切で、面白みの中心が劇的で刺激的なところにあるものは要注意。