私にとっては、フリッツ・ライバーの「ガミッチ」シリーズを知ったアンソロジーとして印象に残っています。
ただ、ガミッチ以外はそんなに「可愛い」と言いたくなる猫ではないし、目を細めて愛猫を見守るような内容の作品ばかりでもありません。
なので猫をテーマにしているとはいえ、本書を手に取る理由としては、猫好きという理由より、ライバー以外でもガードナー・ドゾワやスティーブン・キングといった名前に魅力を感じるかどうかのほうがずっと良かろうと思います。SF, 幻想小説に興味がない方は猫好きでも最初からチェックしないかもしれませんが...
アンソロジーとして考えると、「時間旅行」とか「異星人接触」のような、作品の内容が類推できるテーマより、こういったテーマ設定のほうが幅広く未読作家の作品に触れられて良いと個人的には思います。
内容的にも、収録作品、作者紹介ともに満足のいくアンソロジーでした。
続編の「不思議な猫たち」「幻想の犬たち」(すでに絶版のようですが)と比べても本書のセレクトが一番良かったので、SF、ファンタジー、ホラーなどもたまには良いかな、という方なら、愛猫家でなく、猫嫌いでない程度であっても、読んでみる価値があると思います。