「魔法の声」の続編です。と言うか、三部作の第二作と言った方が良いのかも知れません。
前作で、「言葉」「文字」の力の強大さを語ったフンケは、この第二作では、その限界を語って見せているようにも思えます。それは、「闇の心」の作者フェノグリオの「言葉」以上に、事態が進行してしまうからです。
「言葉」は、それ自体、社会を変えたり、個人を変える力を持っています。でも、書かれた「言葉」(或いは「文字」)は、勝手に一人歩きしてゆきます。作者の思い通りに働いてくれるとは限らない訳です。その限界を示すために、フェノグリオは、絶望の淵に立たされるのかも知れません。
本の大収集家であるエリノアも相変わらず、「闇の世界」には行けません。このあたりは、「本」の本質を大切にする人でなければならないと言うことかも知れません。
いずれにしても、フンケの本は読ませてくれます。800ページ近い本ですが、一気に読めました。