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魔法の代償 下 (最後の魔法使者3) (創元推理文庫)
 
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魔法の代償 下 (最後の魔法使者3) (創元推理文庫) [文庫]

マーセデス・ラッキー , 細美 遙子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

将来にわたり国全体を魔法の攻撃から守るために、大がかりな術をほどこすことにしたヴァニエル。だが、見えざる敵の密かな攻撃が彼に、そしてヴァルデマールに迫っていた。

内容(「BOOK」データベースより)

国王はいまや政務を執るのもやっという有様。人々は、次第に“魔法使者”ばかりを頼り、魔法をもたない“使者”を軽んじるようになっていた。そんな状況に危惧をおぼえたヴァニエルは、将来にわたって祖国を魔法の攻撃から守護するために、大がかりな術をほどこすことにした。だが、見えざる敵の密やかな攻撃がヴァルデマールに迫りつつあった。三部作いよいよクライマックス。

登録情報

  • 文庫: 333ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2012/2/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4488577172
  • ISBN-13: 978-4488577179
  • 発売日: 2012/2/18
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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敵の卑劣さ 2012/4/1
『魔法の代償』上巻のラストでヴァニエルは、あまりにあっけなく敵の攻撃を受けてしまった。下巻では攻撃が偶発的なものではなく、陰謀の存在が仄めかされる。同時に敵対勢力の卑劣さも浮き彫りになる。それはヴァニエルの台詞で表現されている。

「ぼくの敵はぼくと面と向かいあおうとせずに、他人を通じてぼくを攻撃してくる」(66頁)

これは東急不動産だまし売り裁判で悪質な不動産業者と闘った経験のある林田力にも思い当たる内容である(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。ヴァニエルは物語世界の中でも圧倒的に強力な魔法使いである。そのような存在と対等に戦える敵キャラクターを安易に登場させるならば物語の世界観を破壊する。敵が卑怯者であることは、ある意味で必然的である。

ヴァニエルは自らの死を覚悟した戦いにもステフェンを同行させる。ステフェンは戦闘力では足手まといになるが、物語の中で同行する存在意義が与えられている。

下巻でも現代社会に通じる含蓄は健在である。魔法使者のサヴィルはテレポーテーションの効果のある門の魔法で体力を消耗してしまう。そのために人間が快適に座ったままで旅ができる技術の進歩を夢想する。これは現代文明の鉄道や飛行機そのものである。サヴィルは、そのような旅は「見知らぬ人々の力量を信じてわが身を委ねることになる」と考える(20頁)。高度に分業が確立した現代文明への皮肉にもなる。

魔法の代償では刊行済みのヴァルデマール年代記で言及されていた様々なエピソードや人物について語られる。それが作品世界を豊かで一貫性あるものにしている。作者が作品世界を大切にしていることが分かる。(林田力)
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