内容は商品説明に書かれている通りなので、少しの補足と感想を・・・主人公ティグルは田舎貴族ではあるが、幼少から狩りを行ってきただけあって弓の達人。しかしティグルの住む国ブリューヌ王国では、弓は剣や槍で戦う力が無い卑怯者や罪人が扱う武器だとされており、どれだけ圧倒的な弓の腕を持っていても、田舎貴族ということも相まって全く評価されず、むしろ中央部に住む貴族からはあからさまな蔑みの目を向けられていた。そんな彼が、「商品説明」のような状況に陥り、敵国ジスタートに連れて行かれる。
ってな感じですね。田舎貴族でありながらも決して卑屈にならず、領民を大切にし、自身に不利な状況でも一本筋の通った態度を取る主人公がカッコイイです。弓の腕に絶対の自信を持ちながらもそれを鼻にかけないところや、一方で毎朝朝寝坊して侍女のティッタに怒られるところも好印象でした。また、この巻で登場する「ジスタートの七戦姫」の一人エレンの、圧倒的戦闘力を振るう戦闘時と、普段の女の子らしさが垣間見える瞬間とのギャップも良かったです。ティッタのティグルに対する一途さと健気さも読んでいて胸が温かくなりましたし、エレンの副官リムの凛とした態度と「あるもの」を手にしたときのギャップも、ベタながら素晴らしかったです。悪役としては、中央貴族のゲスッぷりが主人公と上手く対比されていて、腹立たしいながらも読んでいて飽きが来ませんでした。ティグル(というよりも彼の家に伝わる弓)に何か秘密があるのはお約束として、ジスタートやブリューヌの内情を知った彼が、今後弓を武器にどう立ち回るのか・・・是非シリーズ化して欲しい、続きがとても気になる作品です。