シリーズもついに最終巻.『TECHGIAN』誌に掲載された四十話〜四十六話を収録しています.
結末へ向けて加速感が増す中,
前巻,
前々巻で覗き見えた『裏側』が明らかになる様子は,
『乳こそがこの世の理』という,当初は悪ふざけとしか思えなかったその『理』に翻弄され,
己を見誤り堕ちていく母娘,途切れしまった姉妹の繋がりという,物悲しい物語でありました.
それでも最後に辛うじて救われる姉妹の絆や,大きな別れを重ね自身も傷つきながらも,
町の再興や世の立て直しの始まりなど,明るい将来を感じさせる幕引きとなっているのは,
いささかお決まりの感はありますが,カラッと爽やかで気持ちのよい読後感となっています.
また,主人公の願いや家族との関係はもちろん,周りの人物にも一定の解決を与えるなど,
ダラダラ引っ張ることなく,それでいて諸々をおおむねキレイにまとめたのもよかったです.
これにて完結となりましたが,まさか一巻の頃にはこんな大層な物語になるとは想像もつかず,
シリーズを通して笑わせられながらも,しっかりした話運びに最後まで楽しませてもらいました.
あとは余談になりますが,あのおっぱい大名がこの最終巻に顔を出しくれたのもうれしかったです.
なお,巻末には巻末恒例だったおまけ漫画の没案集と,ちょっとしたあとがきが掲載されています.