◆本文一部◆
一度でも母となり父となったことのある方なら、そしてなんにでもほっかむりをしている人でないなら、子どもの性質なり行動なりの中に許し難いものを見て苛立った覚えがおありだと思います。自分の子どもを愛しており、その子の個性を尊重しようと思っていながらそれが出来ないわけですから、自分の子どもにそのようなところを認めるのはとてもいやなものです。頭でいくらいろいろなことを知っているからと言ってそれだけで寛大になれるものではありません。私たち自身が子どもだった時代に私たちに投げつけられた軽蔑を意識して生き、研究することがあれば、私たちもまた子どもたちに軽蔑を投げつけることになるのです。いくら児童発達の法則についてよく知っていても、それだけでは怒ったり憤ったりしない保証にはなりません。子どものふるまいは私たちの考えていることだとか必要としているものに上手く当てはまるとは限らないし、そればかりか私たちの防衛機制を脅かすようなことだってしないとは言えないのですから。
◆目 次◆
まえがき
生命力の迫害としての教育
いわゆる「闇教育」/「光の教育」はあるか
沈黙の劇の終幕
はじめに/自己自身に対する殲滅戦/アドルフ・ヒットラーの子ども時代/ユルゲン・バルチュ/この章の終わりに
恐れ、憤り、そして悲しみ
わざとしたわけでなくとも無慈悲な行いは痛みをもたらす/シルヴィア・プラスと苦悩の禁止/押し殺された憤怒/知る許可
あとがき
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最も参考になったカスタマーレビュー
40 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人間の心の闇を知る,
By
レビュー対象商品: 魂の殺人―親は子どもに何をしたか (単行本)
誰もが持ちうる心の闇の部分。子どもを愛せない親がどのような心情で虐待をしてしまうのか、臨床心理の分野から忠実に描いている作品です。人間である以上、自分とは無関係だとは決して言えない残酷性から目をそらさずに読んでほしいと思います。読み終えた後きっと何かを得ているはずです。おすすめです。
12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
真実です,
By みちの途中 (富山) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 魂の殺人―親は子どもに何をしたか (単行本)
この本を読んで、「子供は親にされたことがわからない」と言う視点はものすごく大切な視点と考えるようになりました。「わからない」のは幼いため、抑圧するためなどなどの理由からですが、あまりに「わからない」ままになったり、事実と違っていたりすると歪がでるんですね、大人になって。作者の方すごいです、洞察力に感服します。訳者の方にも感謝感謝です。私にとって、この本は本当に読む価値がありました。
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
親であり子であり人間であることの苦しみと向き合うために,
キッズレビュー
レビュー対象商品: 魂の殺人―親は子どもに何をしたか (単行本)
人間である以上、だれかに育てられなければ生きていけないため、生存のために子供は命がけで必死に親に愛されようとします。それが無意識に子供をむしばみ、それが連鎖していくのです。精神医学の現場にいて最も難しい課題です。いい親にみえそうな人ほど、非情なほど子供には恐ろしい要求をし、殴り、尊厳を奪い、人間性を奪い、そんな親を子供は心からかばって夢中に愛しているのです。親になった方、親になるまえのかた、どんな本、育児書のまえにこれをおすすめします。どんな医学部の授業より、この本をよむべきでした。
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