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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
京都に戻るためのサウンドトラック,
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レビュー対象商品: 魂のゆくえ (CD)
発売から1年すぎて、いろいろ感じる事があったのでレビュー。発売当初、このアルバムは賛否両論がかなり激しかった。 多分、6枚目のNIKKIもこんな感じだったが、あれはセルアウトしやがったという批判が大半で、楽曲自体はそこまで批判されてはなかったと思う。 で、この魂のゆくえだが、よく目にする批判はこの3点。 1、コンセプトがないから、アルバム全体が散漫な印象。 2、アルバム構成がバラバラで核となる曲がないから、たるい。 3、エモーショナルさに欠けており、あまりにも老成したアルバム まあ、一口でまとめるとやること決めないまま、作ったら駄作だったという手厳しい意見。 で、実際、私自身もこの作品に関してはそういう印象を抱くのも不思議じゃないと思う。 実際、レベル45や愉快なピーナッツのようなグラム風ビートロックもあれば、夜汽車やナツノのようなアーシーなロック かと思えば、さよならリグレットやかごの中のジョニーのようなチェンバーポップ、ロックもあり、かなり楽曲構成はバラバラだ。 曰く、コンセプトのなさを批判するのは、多分、このバラバラさに起因するものだと思う。 ただ、このアルバムを何度も繰り返し聞く中で、気づいた点はくるりのアルバムで唯一、何度も繰り返し聞けるアルバムだということ。 正直、くるりのアルバムは熱量が大きいので、ずっと聞くには向かない点がある。 あの大傑作、図鑑を私は10代の時、むさぼり食うように毎日聞いていたが、あれはあの世界観に没入できるからであって、楽曲自体を見ていくとやはりヘヴィだ。 特に20代も半ばになった今では、流石にもはや、アレは自分のものではない。(だからこそ、初期3作のくるりは素晴らしいのだが。10代の子は是非聞くべき。) その点、このアルバムはその熱量やコンセプチュアルなアルバム作りを放棄する代わりに、日々の生活のサウンドトラックになる力がある。 楽曲、一つ一つの印象は薄いと言えば、薄いのだが、非常に音楽的にも楽しいアルバムである。 ここには、岸田の敬愛するどんとも居れば、スライも居るし、ニールヤングやレーヴェンまでも居る。 実際、私自身、このアルバムを聞いてローザ・ルクセンブルグっぽいなーと思ったりもした。 以前、くるりは京都に戻るためにロックをやっているということインタビューで話していたが 今回のアルバムを聞く限り、やはりそこに向かっているという信念は未だぶれてないんだなと思った。 よくくるりは変わったなんて言われるが、このアルバムを聞くかぎり、そんな感じは受けない。 京都に戻るとは、ブルーズであり、フォークであり、深遠なポップミュージックを鳴らすということと同義だ。 このアルバムはそんな原風景がたくさん詰まったアルバムだと思う。
59 人中、46人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
裸のブルース,
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レビュー対象商品: 魂のゆくえ (CD)
常に理想の音楽を求め続けたくるりが今回辿り着いたのは、くるりそのものだった。8thアルバム「魂のゆくえ」。革命的・挑戦的ではない、渋く地味なアルバムである。しかし、じっくりと浸れる濃厚な聴き応えを約束しよう。個人的には非常に手応えを感じた名作だ。 純くるりロックにピアノが散りばめられたシンプルなサウンドが聴きやすく、言葉の引力もとても強い。歌詞表現が徐々に素直になってきてたのはシングルから明らかだったが、益々理論武装が解けている。時にサラリと時にジワリと心の中に侵食してくる。特にタイトルトラック「魂のゆくえ」は詞も良いし曲も斬新で素晴らしい。 今作は曲順も良い。カラカラの砂漠を行く「LV45」から「愉快なピーナッツ」へ雪崩れ込み、純粋に泣ける名曲「太陽のブルース」と軽快に揺られる「夜汽車」のコンボが心地よい。しかし続くサイケで攻撃的な「リルレロ」、マイナーなメロディーの珍名曲「つらいことばかり」のコンボには、ループするトンネルのごとく出口を見失いそうになる。 そこに「さよならリグレット」がオアシスのように現れるのはたまらない。「かごの中のジョニー」も新曲に混じってなお圧倒的な存在感を放っている。 「Natsuno」が爽やかな追い風を起こしつつ、ここからがまた濃い。自身を歌ったような「デルタ」と「魂のゆくえ」の2大鍵曲。そしてファンキーな「ベベブ」にしびれ、最後はぶっといグルーヴの「背骨」。自らの芯へと帰り着くという見事なエンディングである。 旅を終えた後は「三日月」で遠い旅路とあの人に想いを馳せる。そこまで含めて名作だと思う。 今までのアルバムと比べ、シーンに一石を投じるエネルギーは乏しい。しかし、くるりの歴史上重要な作品であることは間違いない。 岸田繁の魂をそのまま音楽にした、裸のくるりの音楽がこのアルバムにはある。魂で聴いてほしい。
11 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
濃厚でも軽快、良質のロックアルバム!,
By jass_folk (愛知県名古屋市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 魂のゆくえ (CD)
前々から気になっていたが、やっとアルバムを購入。だからくるりの作品をまともに聴いたのは、今回が初めてです。 いや、これ程までに良いとは思わなかった!軽快なミドル・テンポの 曲が多い中、ギターがほぼ常に楽曲の中心にあり、エレキ、アコギ とも最高に気持ちいい音出している。 更に良いのは、ピアノも全面的にフィーチャーされており、女性 ボーカルも頻繁に入ってくるところ。ギター、ギターで妙に男臭くは ならずに、一抹の爽やかな風を楽曲に吹き込んでくれる。 岸田繁のボーカルもほんと魅力的。低めのキーで、ちょっと投げやりな 歌い方が妙に優しくて。また、詞の内容も深く考えさせられる濃厚なもの。 もう1つ付き加えるなら、初回特典の「謎の板」。企画としてもとても 面白い。 しばらくこの作品がぼくにとってヘビー・ローテーションとなりそうです。 正直、遅ればせながらファンになりそうです。 さて、「さとならリグレット」「三日月」「愉快なピーナッツの」のB面曲を 手に入れなくては!
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