本書は、生活保護受給で社会の注目を浴びることになったお笑い芸人コンビ「次長課長」でボケを担当する河本準一氏が、妻との関係を綴った私小説です。
本書の内容ですが、目次に「嫁にパソコンを持たすべからず」や「河本準一、死亡。死因は凍死」という、先見性に溢れた項目が羅列されており、驚きを禁じえません。
しかし、本書に対する評者の評価は低いです。何故なら本書のタイトルは「鬼嫁合衆国」となっておりますが、2012年5月25日の会見で河本氏が証言した「「福祉(の担当職員)から『(母親の)面倒をみられないか』といわれたが、僕の年収が100万円を切っていて、『申し訳ないが、面倒はみられない』と伝えて、一筆書きました。」に該当する年は、2002年です。この河本氏が東京進出をした2002年の段階で、河本氏の妻がホステスとして銀座のクラブで働いており、その際に「みのもんた」氏から指名されたこともある売れっ子で、その時の妻の月収が40万円であることをテレビ出演した河本氏が、明らかにしております。
その2002年の河本準一夫婦の収入は、吉本興行から河本氏への給料が、4万円。河本氏が舞台の合間に風俗案内所でのバイト代と妻のクラブ収入40万、併せて月収が44万円以上。月収44万円(以上)を年収に換算すると528万円以上となります。この事からも判るように河本家の収入の大部分を稼いだのが、妻で「鬼嫁」とは言えない仕事をされていたからです。
その後も河本準一氏の妻が、現在の地位を築くのに様々な活動をされていたとするブログもネット上で散見されます。その内容の詳細は事実かどうか判らないので明らかに出来ませんが、本書ではその内容や2002年での河本氏のバイト代が幾らなのか?といった重要な苦労話はされていません。
現在、社会的に問われていることと、社会的に問われていることに対する回答を本書では十分に得られない低い資料価値を併せて考えると、星一つが妥当な評価と思います。