阿鼻叫喚……死屍累々……。
昭和が犯した過ちの現場に立ち、写真を撮り続けてきた江成常夫さん。
その写真を通して、戦死者の「沈黙の声」が聞こえてきました。
それは、「鬼哭の島」(The Island of Silent Cries)というタイトル通りです。
江成さんの撮る現場には、その時代を生きた声をもたない人たちの、血と涙が込められています。
写っているものは、浮かびあがる油の紋様、血染めの火炎樹、天井の作戦地図……。
しかしそこには、確かに声をもたない人たちの姿が見てとれます。
その声は、「あってはならない過ちの『予言』」と江成さんは言います。
「写真は過ぎた時間を呼び戻し、明日に語り継ぐ力がある」
明日に語り継ぐのは写真であり、その写真を見た私たちではないでしょうか。
「人間の過ちは過ちを忘れることから始まる」
これは昭和に限った事ではないはずです。
私たちはこのことを今一度、反芻する必要があると考えさせられました。
江成さんの報道写真誌 DAYS JAPAN 10月号にも掲載されています。
DAYS JAPAN (デイズ ジャパン) 2011年 10月号 [雑誌]