紅白に塗り分けられた背景にくっきりと浮かび上がる青い着物と白い肌。その柔肌には奇っ怪な入れ墨が広がっていて、「なんだ、こりゃ?」と手に取ってみれば予想外のずっしりした分厚さに驚かされます。イラストたっぷりの430頁。
「2」とあるので続き物かと思われがちで、実際『鬼切り夜鳥子〜百鬼夜行学園』の登場人物たちのその後の物語ですが、内容的には独立したストーリーですから、そちらを読んでなくても楽しめるようです。
小鳩のような胸の美少女スプリンター、桂木駒子の身体に奇々怪々な妖怪たちの入れ墨が浮かび上がるとき。それは彼女の身体に平安時代の陰陽師、鬼切り夜鳥子が取り憑くとき。そして夜鳥子が退治すべき鬼がこの世に出現しつつある先触れなのだ……という妖怪ハンター的な物語。
敵は甦った土蜘蛛一族の胡蝶、そして葛城一族への復讐を画策する胡蝶が操る茨木童子と人蠱。これに挑む駒子、そして夜鳥子と共に行動するのは、平凡なスーパーマンと揶揄される幼なじみの久遠久、無駄なGカップの委員長・三ツ橋初美、口から先に生まれたお調子者の荒木乱雅。どう考えたって夜鳥子以外は戦力になりそうにない、この4人ないし5人の高校生男女が、修学旅行で訪れた京の街を右往左往しながら鬼退治することになります。行く手に現れ消えるのは、敵か味方か天狗に妖狐、そして豪快な舞妓さん。
カッコよくて、笑えて、時には残酷で、あるいはしんみりとした余韻を楽しめる妖かし退治ストーリーを読みたければこの本がお薦め。「ポロリもあるよ」。