茶道出版社として有名な淡交社の「茶道具の世界」の2巻目です。
「高麗茶碗」として有名な李朝陶磁器の茶碗のみが所収されていますが、井戸茶碗を中心に、種類順に茶碗を掲載しているため分かりやすく読めると思います。「唐物茶碗」と比較して地味であり、和物茶碗と比較すると似たものが多く、素人には非常に難しい高麗茶碗の知識を学ぶ一端にはなるかと思います。
この本では「高麗茶碗」は確かに朝鮮半島産の焼き物ではある物のその取捨選択には日本側の好みが入っていて、高麗茶碗の歴史=朝鮮半島の焼き物の歴史…とは言えない部分が大きいことが分かります。「御本手」といわれる焼き物は江戸幕府の注文により日本だけで売られていたもので、幕末には対馬島内で生産していたなど興味深い話も掲載されています。