PC経験の浅いオーディオ評論家が、従来のオーディオ評論気分のまま、自分を満足させるためだけに出した、視野が狭い本に見えます。
1、いきなり「PCオーディオ万歳」で始まっています。操作性はともかく、音質について何の注釈もなしで「ただただ良い」はないでしょう。CD再生の音にもPCオーディオの音にも、それぞれメリット・デメリットがあります。目新しいものに飛びついて喜んでいるだけでは、浅はかでしょう。
2、前半部でPCオーディオのノウハウ?が語られ?ます。個別には興味ある事項ですが、末端的なことばかりで、OSによる違い、パソコンによる違いなど、もっと基本的な大きな部分が欠けています。パソコンはXPのノートパソコンだけ、オーディオインターフェースはオーディオ用のインターフェースだけ(DAW用は未経験?)、しか使っていないようで、このような本を執筆するには、経験が浅いことが伺えます。
3、ノウハウ?もノウハウというよりちょっと試してみた感想程度にしか見えません。とても微妙な音の判断にずばずば結論づけていきますが、性急に過ぎます。音の判断は人それぞれ異なる、という視点とその配慮に欠けていると思います。考察もほとんどありません。
もっと大きなことが見えていないので、細かな点ばかり気になるのでしょう。私見を申しますと、この程度ではほとんど変わらないはずです。
4、後半の機器紹介は雑誌のレビューとなんら変わらず、半年もすれば陳腐化するような内容で、本に掲載するようなものではないと思います。取り上げる機種も高価なものばかりで、本来幅広いはずのPCオーディオのユーザーに配慮していません。
この本の内容では、本職のAV機器評論もその程度に見えてきてしまうのは否めません。
PCオーディオが盛り上がっている時期ですから、もっと大きな視点から幅広いユーザーの指針になるような本を望みます。