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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
高見順 闘病日記 下,
By 横塚 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 高見順 闘病日記〈上〉 (同時代ライブラリー) (新書)
ぼくが最も好きな日本の作家は高見順(1907~1965)である。友人の本棚から高見順の「闘病日記 下」を見つけて読み始めた。上を彼の家でもう一度探してもらおう。高見順はぼくの父より一つ年下であるから親父のようなものである。まさか58で死んだとは思わなかった。死因はガンである。ガンで倒れてからもペンを取れなくなるまで日記を書き続け、その後は彼の口述と口述も出来なくなった彼の様子を婦人が最後まで筆記している。伊藤整から「最後の文士」と呼ばれる。「敗戦日記」を読んだこともあるが日記文学の最高峰だろう。 「闘病日記 下」から少し抜粋しよう。 全くそうなのだ。絵の場合も同じであると思った。描かねばならないものは必ず描き、描かなくともよいものを描くくらいなら酒でも喰らっていた方がましである。そして描き始めたら肉体で描くのだとぼくも昔から考えてきた。それでぼくは自分を肉体派と呼べるようになりたかった。だがそのためには絵の修行がどこまでも必要である。あくまでもデッサン力がものをいうのだと思うのだった。それはまだまだ不足だ。だが日本の絵の世界にはアーチスト不在、アルチザンしかいないのである。
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