高次脳機能障害の評価は、複雑で時間が掛かる。また、熟練を要する作業なので、高次脳機能検査は、昨今の多忙な医療環境の中では、ますますスペシャリストの手に委ねられる傾向に在る事は、仕方の無い事かも知れない。更に、画像診断の進歩によって、神経心理学的検査への関心は相対的に低く成って居るかも知れない。しかし、脳の謎を解明する上で、自戒を込めて言ふが、21世紀の神経学において、高次脳機能検査は、益々重要な意味を持つに違い無い。−−何より、リハビリテーションの現場において、高次脳機能検査が果たす役割は決定的な物である。−−その高次脳機能検査に関する名著であるこの本は、説明が分かり易く、かつ、実践的な図が多い事が特徴的である。そして、値段も非常に安い。この分野で活躍する人々に本書を推薦する。
(西岡昌紀・神経内科医)