この本の最大の特徴は、何と言っても今まで一括りにしがちだった症状の原因を、さらに詳しく追究しようとする事にあると思います。ただ現在、国内で広く使われている検査はここで扱っている検査の一部でしかありません。そういう意味ではまだ日本では使いきれない検査説明も多いのは事実です。しかし逆に言えば、国内で使われていない多くの検査の紹介書と考える事も出来、一つでも多く日本語化を進める研究者が出る事を望んでいます。また国内で主流のWAIS-Rも日本語化に10年近く要したと聞きます。基本は同じですが、既にこの本ではWAIS-'Vを対象にしていますし、アメリカではWAIS-'Wも出ています。そのようなことを考えると、この本は今現在よりもこれから先に、益々本当の真価を発揮していく本ではないかと思いました。それまで絶版となることが無く、将来の方への参考書になるといいと思います。