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解説に、主人公を巡る父の影がいくつかあると出ている。カソリックに入信することを止めた実父、そして家庭教師先の雇い主であり、終生、彼につきまということになる代父・藤沼。が、この小説中、父として主人公にまつろう一番大きな影は、聖なる父、キリストそのものではなかろうか?
神が選んだら、そのしるしは決して消えることはない。
そのことを熟知しているのであれば、逃げようとしても神の手からは死んでも逃れられないのだから、謙遜に神に祈り自分をおゆだねすることをなぜしないのだろうと、なぜ回心しないのだろう、なぜ、死さえも自分で計画的にしかも苦しむことの無い方法で選び地獄の道を歩んでいったのだろうと疑問に思った。
ところどころに、キリスト教的に興味深いことも書いてあって楽しめるところもありました。
選ばれた人間の骨の中には、神の愛の炎が燃え盛っていて、神の存在から逃げられないし受け入れていくしかないのだということを私はあらためて痛感した。
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