著者の言うストーリーは単純明快である。
「3.11の48時間前に日本政府は(アメリカに焚き付けられて)国連の場でイスラエルを非難する声明を出した。イスラエルに楯突くとどうなるかを世界中に見せ付けるために日本に人工地震を起こした。では、なぜ日本を狙ったのか?それは日本人こそが本当のユダヤ人で、それを世界に知られるとイスラエルという国の存在理由が崩壊するから。」というもの。
このストーリーが正しいかどうかの検証は難しいが、図星である可能性は高いと感じる。なぜならば、ユダヤ人の末裔が日本人である、というのは数多くの証拠から事実だと思われるからである。
日本がイスラエルに楯突いたところも、アメリカの策略にまんまと乗せられたと見るのが妥当だからだ。
著者がキリスト教の牧師であり、聖書を知り尽くしているからこそ、聖書に書かれていることをなぞって歴史を作ろうとしている勢力の企ての意味やこれから起きるであろうことを予測できる、という主張は納得できる。ただ、前作同様、聖書の解釈等の謎解き部分は相変わらずこじつけっぽく説得力がない。
自衛隊技術者15人が3.11で使われた特殊爆弾の製造に携わっていた、という証言が取り上げられていたり、アダムとエバの家系図と古事記に出てくる神々の家系図とが完全に対応していること、日本人の持つYAP遺伝子など、有益な情報も随所に見られるだけに、その点はもったいない。
いわゆる「日ユ同祖論」(日本人のルーツはユダヤ人=イスラエルの失われた10氏族だというもの) に後半の多くが割かれている。それに対して全く異論はないのだが、分量的にも内容的にも不十分であるため、読者を納得させるまでは恐らくいかないであろうことも残念だ。この件に関しては他に優れた本がいくつかあるので、興味をもたれた方はそちらを読まれた方がいいだろう。
説としては面白いし、納得性も高いが、全体的に詰めが甘く、自己満足の謎解きが多ところに不満が残る。