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馮道―乱世の宰相 (中公文庫BIBLIO)
 
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馮道―乱世の宰相 (中公文庫BIBLIO) [文庫]

砺波 護
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

唐末から宋へと到る戦乱の時代。中小地主の家に生まれながらも、博識多才と人柄を買われ、五朝八姓十一人の天子に仕えた五代の宰相・馮道。宋代の歴史家は、彼を何度も主君を変えた「破廉恥漢」と評する。その評価に疑問を抱き、生涯を捉え直すことで、これまでとは異なる「民を愛した」馮道の実像が鮮やかにうかびあがる。中国史の激動の時代、乱世の政治の表街道をしたたかに生きぬいた希代の政治家の生涯を余すことなく書き記した力作評伝。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

砺波 護
1937年、東大阪市に生まれる。65年、京都大学大学院文学研究科東洋史学専攻修了。神戸大学文学部助教授、京都大学人文科学研究所教授、大学院文学研究科教授を経て、現在は京都大学名誉教授、大谷大学教授。文学博士。中国の政治史、社会史、仏教史を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 265ページ
  • 出版社: 中央公論新社; 改版 (2003/10)
  • ISBN-10: 4122042828
  • ISBN-13: 978-4122042827
  • 発売日: 2003/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 519,639位 (本のベストセラーを見る)
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形式:文庫
長い中国史の中でも最もマイナーな時代が五代十国時代である。

その五代のなかで最も有名な人物が馮道である。

武人たちが権力を奪い合う中、文官として

いくつもの王朝と君主に仕えたのが馮道である。

それゆえ、不忠の者として後の世の歴史家からは批判されたのだが・・・

戦乱の中で天寿を全うしただけでも非凡な人物であるのだが、

彼の民のための政治姿勢がすばらしい。

馮道の伝記的な研究書なのだが、

五代十国の概説書としても読むことができるためお奨めしたい。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By エパメイノンダス トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
五朝八姓十一人の皇帝に仕えた馮道についての評伝。
門閥による後ろ盾を持たず、何度も主君を変え、あまつさえ契丹に仕えた馮道は、司馬光を始めとするその後の史家によって痛烈に批判されてしまう。「貞女は二夫にしたがわず」と。君に忠ではなく国と民に忠であるのだとする李贄の評価を見たとき、悪名高きタレイランを思い出してしまった。おそらくタレイランが彼のことを知れば当然のことだと嘯いた事だろう。
本書は、五代十国がどのような時代であったか、その時代において経世済民を図ろうとした人間がどのように行動するのかという視点で馮道を再評価している。
また、同時に日本ではマイナーな五代十国通史としても利用可の良書。
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形式:文庫
唐末の安禄山の反乱を機に群雄が割拠する大動乱期に入る中国。馮道は平凡な家系から身を起こすがその博識をもって興っては消えるめまぐるしい戦国の国々に多数仕えることになる。多数の君主に転じて仕えたがゆえに忠なき悪臣と評価される面と戦乱にさらされた当時の民をはじめ飼っている魚すら命を奪うということを忌み馮道のおかげで多くの命が救われたと高く評価される面とがあるということだ。

時は唐朝崩壊後の乱世。当時は貴族、門閥が幅を利かせ無能であっても家柄が良ければ高官になることができた。逆に有能でも家柄が無力であれば官職にありつくのは難しい世の中であった。しかし馮道はその博覧強記により官界でのデビューを果たす。当時は門閥社会であると同時に力をつけた軍閥が台頭してきており著者は日本の戦国時代の基となった応仁の乱と比して貴族の栄華から軍閥へ力が移行していった過渡期という解釈をしている。

本書のほぼ半分は唐末からの動乱にあてられておりめまぐるしく国が興っては消え中国史に詳しくないと多数の人名がでてきて混乱しやすく読み進むのも苦労するかもしれない。
ただ後半半分は馮道中心に書かれており人間臭いエピソードや戦争、権力闘争などわかりやすい話になっている。例えば見た目や風采は上がらないのにその英才により人から意外感をもって尊敬される様や民はもとより飼っている魚まで命を大切にしてやる様子、非難されたり殺されそうになっても平然として動じない様など信念をもって泰然としてる様は大人物という印象を受ける。

多数の君主に仕え忠誠心を問題にされる馮道だが当時は早ければ数年で消えてしまう国もあり忠誠を貫くといっても難しい時代であったと著者は同情している。むしろ戦乱で死ぬ者が少しでも少なくなるよう君主にも進言するさまは他への愛があふれているように感じて私は馮道に大変親しみと尊敬を感じた。中国史の偉人として素晴らしい人だと思う。
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