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首都消失 (上) (トクマノベルズ)
 
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首都消失 (上) (トクマノベルズ) [新書]

小松 左京
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)

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第6回(1985年) 日本SF大賞受賞

出版社/著者からの内容紹介

首都圏に大異変発生! 都心を中心に、半径三十キロ、高さ千メートルにもなる正体不明の巨大な"雲"が突如発生、通信・電波・交通などあらゆる連絡手段が途絶されてしまったというのだ。中に閉じこめられた人々は無事なのか? そして政府はどうなってしまったのか? 国家中枢を完全に失ってしまった日本の混迷を描く、日本SF大賞受賞のパニック巨篇。(全二冊)
--このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

登録情報

  • 新書: 283ページ
  • 出版社: 徳間書店 (1985/03)
  • ISBN-10: 4191530569
  • ISBN-13: 978-4191530560
  • 発売日: 1985/03
  • 商品の寸法: 18.5 x 10.7 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 292,700位 (本のベストセラーを見る)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
24時間態勢 2003/11/6
形式:新書
高度に諸要素が集積された結果、快適な環境を実現している現代社会。
ましてや、首都東京にその中枢機能が集中している状況で、その中枢部分が問答無用に消失したら、我々の生活は大変貌をとげるに違いないことは予想に難くない。

本作では、首都が人も物も全てを中に封じ込めたまま外界との接触を絶ってしまった日本における、人々の様子を赤裸々に描き出している。
科学者は英知をかかげ解明と打開の道をさぐり、政治家は国家の独立を保つべく対外折衝および暫定組織の早期実現に奔走する。

私は常々、著者の作品に描かれた人間の狼狽ぶりと困難を打破する敢闘心に注目しているが、

場面が日本ということもあり、いつも以上に熱中してしまった。

このレビューは参考になりましたか?
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
昔の本だと思って期待していなかったのですが、案外面白かったです。

トリックやアリバイ等の謎解きがあるわけではないので、
途中で色々考えたりせず、ひたすら最後まで読めました。

私は読み終わるまでの間、現実と重なってしまうぐらい、はまりました。
これの現代バージョンがあったら、それもまた読んでみたいです。

このレビューは参考になりましたか?
3 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yasu
形式:文庫|Amazonが確認した購入
1985年の日本SF大賞の受賞作。

3.11の震災以降、この作品の描く首都消失というテーマは1980年代の出版当初より、
かえって重要性・現実味を持つようになったのではないだろうか。

今回,20数年ぶりに本書を読み返してみて、まさにおやじの言葉だなと思った。
すなわち、生きているときには、何気なく聞き流していた言葉が人生の重要な時々で深く心に染み入ってきて、
その重要性に驚かされる、そんな感じである。
小松先生、あなたは日本の問題を非常に大きな視点で真剣に心配していたのですね。

作品は、多くの人がそのあらすじを知っているように、日本の首都・東京を中心とする半径約30km圏が正体不明の「雲」に覆われ、
「雲」の外部との連絡が途絶してしまう。突然の首都機能消失のために混乱する日本の社会が
国内政治、経済、media、日米関係、日露関係様々な視点から描かれていく。

作品に対する評価は3.5であるが切り上げて4とした。
小松左京氏は、首都一極集中の現状のいびつさ、平和憲法の問題点、地方自治と国政のあり方等々、
日本が明治維新からか抱えている問題を、正体不明の「雲」というトリックを用いて描いていく。

一般的にシュミレーション小説という言葉が、この作品にはついてまわるのだが、
これは、やはり、コアとなる主人公が存在しない点、
東京に妻子や家族を残した登場人物が、何が東京に起きたのかという点に、
興味を持たない点の不自然さによるのだろう。

事件が起きた最初の発端を描くのが、朝倉という技術開発部長の視点を通じて語られるのは、
非常にrealityのある書き方だと思ったが、彼らがmediaの報道に極端なまでに無関心なのが極めて不自然で、
mediaや交通の大混乱の全体像が描き出されるのが、第6章230Pを過ぎたあたりというのもいただけない。
また、外務省関係者と、米軍関係者との出会いで、ゆっくりと酒を飲み交わすのも、この緊急事態を考えると、
なんとも間が抜けている。
作品の終わりまで、同様の構成なのだが、各章ごとに、media編、政治編、外交編、
雲謎調査編、日米露緊張編というようにそれぞれの話と、その章の中心となる人物が散在していて、
それぞれの話がばらばらで、有機的に絡んで行かない点が、なんとも緊張感のない構成に成っている。

グランド・ホテルスタイルと云うのか、様々な要素が並列して、絡みながら話が進行していけば
どれだけの傑作になっていたかと考えると非常に残念で、さらに登場人物が東京で何があったのか自問したり、
家族の状態を心配する部分があればより、迫真の作品になり、シュミレーション小説との言われ方はしなかったと
思う。

素晴らしい素材と、描写力を持ちながら、歴史的な傑作にこの作品は、あと一歩で成りきれていない。
連載終了後に、編集者が頑張って構成を練り直していたら、歴史的傑作に成ったのにと考えるとつくづく残念である。
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