高知で生まれ育ったせいか、子どものころから大の魚好き。高齢者の仲間入りを前にして、「生涯現役」を目指すためにも、魚を食べ続けたいと思っている。ところが本書で、世界的なレベルで魚に「さよなら」を告げなくてはならない日が迫りつつあることを知って、愕然とさせられた。
ジャーナリストの手によるものだけに、世界各地のルポは旅行記を読むような感じさえするが、内容は深刻だ。大規模な乱獲やそれを可能にしている科学技術の発展は恐ろしいほどだ。現在65億人の世界人口は、2050年には91億人に増加するというのに、世界の魚は尽きようとしているというのだ。魚や肉についても、世の中が政治的に(すなわち政治的強者によって)動いていることも知ることができた。