総合的にみて食料自給率について経済学など多くの視点から取り入れた考え方を用いていてよく研究された一冊です。
内容的には「食料自給率とは何か」といったところから始まり、それに関する様々な問題点、現在の世界の食料事情や安全についても事細かに触れられています。この本ではその食料自給率に対する「視点」やそれを論じる「立ち位置」がとても重要視されています。それが第4章の「植える途上国〜」などで顕著に表れています。また様々な角度から食料自給率を見据えることにより自分自身もより深く身近に考えることができました。
しかし著者である茂木先生ははじめに、高校生から一般社会人までが気軽にとって読めるよう、高度に専門的にならないように配慮している。と仰られていますが、やはりある程度の経済学などの予備知識があったほうが理解は深まるといった印象を受けました。また経済学の性質上データ主体の研究になってしまいがちなのでしょうか、ピンとこない表現や、さらに掘り下げていかないと理解しがたい説明が少々ありましたのでそれについてももう少し推敲していただきたかったです。
全体的に酷評のようなレビューみたいになってしまいましたが、やはりとても勉強になりましたし、現在経済学を学んでいる学生や食料自給率って何?と思っている方も一度手にしてみてはいかがでしょうか。ちなみにレビューのタイトルにあります3F三脚巴(スリーエフトリスケリオン)というのはこの本を最後の最後までじっくりよめばわかります。これからの茂木先生の研究に期待しております。