まず、これだけのメーカー、商社、小売、卸と各業態を網羅している点で現在の食品業界の動きを見渡す上で非常に便利なものとなっています。日本の役所の人が中心となっているにも関わらず、ネスレ、コカ・コーラという巨大グローバル企業が寄稿している点でも稀有の書と言えるでしょう。(外資系企業との繋がりを持つ役人が生まれた農水省が、どう変わっていくのかに密かに注目しています。とても関心を持つとは思えなかったのに)
これらの業界への就職を希望している学生さんには面接前の読まれることをお勧めします。読んでおくとホームページや自分自身の周りだけでは把握しにくい点がかなり補えるのではないかと思います。これは、ライバル企業は取引先にもっている企業で働いている方にもお勧めできる理由です。
これが「書いてあること」に対する評価です。
しかし、これだけで終わらせるのは勿体無い本で、一番重要なのは各社が何を書いていないのかという点です。ライバル企業の情報と比較して「なぜ書いていないのだろう?」と考えることが非常に重要です。各社で海外展開等を行うに際して、重要と考えている点を中心にまとめているにも関わらず大きな違いがあります。この点で各社の情報が纏まって掲載されている点が非常に有用です。A社ではこれに触れているのに、B社では触れていない・・・、これを比較しながら読むと書かれていないことが見えてくると楽しめるのではないでしょうか。
若干、文章は固いですが良書です。