農産物と水産物200品目について、放射能汚染の懸念を指数で表してあり、わかりやすい。また、東京市場における農産物と水産物について、季節ごとの市場占有率も詳述している。
どの季節に警戒すべき地域から、農水産物が流通している可能性があるか、判断材料になる。
グラフ類や、採取地域の地図も、視覚的に工夫されていて一目瞭然だ。二大消費地の関東、関西在住者向けを想定しているが、それ以外の地域の人にも十分に役立つ。
この本を必要とするのは、ひとつに、我が国の政府による食品の放射能暫定基準値自体が、世界水準に比べて高すぎる点だ。また「暫定基準」なのに、事故から半年たった今も適用し続けている。ガソリンの暫定税率のように「半永久的」に適用されては、たまったものではない。さらに、日本の基準値クリアの食品は、他国では、「もはや食品ではなく、放射性廃棄物」との意見もあるほどだ。
この異常な状況下で、自分自身で判断するための指標となる案内本だ。
また、実際の食生活を再現するため、調理した「陰膳」を準備して、放射能測定する試みも紹介している。
無責任に安全を吹聴し、市民が食生活の放射能汚染から、自発的に予防する行為を「風評拡大行動」とする我々の日本政府は、生産者への補償を渋り(こういうときに使うために国民は勤勉に努力して税金を納めていたのではないのか)、言葉だけの「安全宣伝」で、国民の健康に重大な懸念を及ぼす可能性に触れないまま、あやしい食品を流通させている。
愛する祖国の、国民が選んだ(私は選んでいないが)政党による政権だが、信用できない以上、国民はこうした本で知識を高め、自衛するしかない。