「食の安全性」「食料争奪戦」「意外な外国産」という観点の3部からなる。
全体の論調としては、輸入検査が全体の1割でしか行われていない上に結果が出たときはすでに市場出荷された後、という検査体制の問題と、世界的食料不足時の輸入食料依存の危険性とから、自給率の早急な向上を訴えている。
農林水産省は食料自給率アップの施策は採っていないが、「不測時の食料安全保障マニュアル」というものを発行しており、食料難になる事態の想定だけは行なっているようである。そこでは緊急時には戦時中さながらの配給制や価格統制が行なわれることが明言されている。
また、輸入が途絶えたと仮定した場合の、国産食材だけによる食事の例も上げられており、毎食ごはん1杯におかずは芋ばかり。たまに魚や卵、牛乳が出てくるだけ。肉は週に1回ほどしかたべられなくなる。
基本的に食材1つ1つについて取り上げて説明しているので途中で飽きてくるので結構退屈な本であるが、輸入の割合や輸入先などの情報が得られるので、日本の食料全般のあり方について考えるには参考になる本である。
急ごしらえなのか、事実の羅列に止まり、分析的内容があまりないところは物足りなく感じる。