★これは映画としてマトモに観れば異常なゲテモノで、やりきれない、おぞましき悪趣味な一篇だが、趣向的には面白く出来ている。内容の種明かしをすると作品に対する興味が半減する可能性もありますので、過剰な説明は避けますが、カニバリズム=(食人族)の世界を描いた、フィクションのフェイク・ドキュメンタリーとしても上出来の作品で、嘘やデタラメを如何にして本物に見せるかに苦心し、ありとあらゆる工夫やハッタリを凝らしながら撮影に望んだ、ルッジェロ・デオダート監督の姑息?な野心が伺える。もちろんイタリア映画だから、眼を背けたくなるような、えげつない残酷描写が満載であり、完全なる、やらせ=(芝居&作り物)と理解しながらも、そのあまりに凄惨で汚ならしい衝撃映像の連続には思わず辟易してしまう。ドキュメンタリー・タッチの撮影手法が生々しいリアリティを生んでいるのは確かである。そして、あからさまな、グロテスク描写の見せ場で観る者に徹底的な嫌悪感と不安を煽りながら、神経を逆なでする、ルッジェロ・デオダート監督のがむしゃらな演出力も油断大敵で侮れない。だが、時代の流れとは恐ろしいモノで、今改めて見直すと全然怖くないし、見慣れたら気持ち悪さや不快感も全く感じられない。この映画を劇場で初めて観賞した時は嘔吐寸前の危機に直面した記憶があります(苦笑)…★。