食べ物や料理や食材について、簡単な地図を添えてその歴史を説明している。パスタのルーツ、フランス料理の歴史は意外と新しい、朝鮮料理が辛くなったのはそれほど昔ではない、カレーライスの歴史、コーヒーやお茶、結構古いビールやワイン、なぜイスラム教徒が豚を食べないかなど食のタブーについて、昆虫などの意外な食材、各地の食の作法の違いについてなど、比較的意外感のあるネタが取り上げられている。
アメリカ人がなぜ味おんちなのかを説明しているところは、その通りなのだろうがちょっと辛らつなので笑ってしまった。また、世界の伝統料理と思われているものの中には、200〜300年くらいの歴史しか無いものが多くあるというのは興味深かった。
極寒のシベリアやカナダ北部を手づかみで食べる地域としているところなど、多少疑問に思う記述もあるが、世界規模で料理や食材に関する歴史をざっとたどるには良い。ただ、薄い本なので、もう少しこういう記述があればいいのにと思うところは多い。例えば、穀類や砂糖や塩や果物類についてはそれほど言及がないし、ヨーロッパ中心に多くの種類がある乳製品(チーズ、バター、ヨーグルト)やハム&ソーセージなどについては、もう少し掘り下げても良かったように思う。