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飛行隊長が語る勝者の条件―最前線指揮官たちの太平洋戦争 (光人社NF文庫)
 
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飛行隊長が語る勝者の条件―最前線指揮官たちの太平洋戦争 (光人社NF文庫) [文庫]

雨倉 孝之
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

飛行隊長―銃弾の飛びかう空戦場裡に列機を率いて自ら突入する実戦指揮官。己れの判断が部下の生死を分ける極限状況下におかれた“空の男たち”の真摯なる肉声を伝える感動の空戦記。戦闘機、爆撃機、そして攻撃機や水上機を駆って、修羅場をくぐり抜け生きぬいた十七人のリーダーたちが語る努力と鍛練の日々。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

雨倉 孝之
昭和3年11月3日、東京に生まれる。20年4月、高等商船学校東京分校(機関科)に入校、あわせて海軍機関術予備練習生を命ぜられる。終戦により同年8月、退校、同時に予備練習生も被免。戦後、日本国有鉄道に勤務。59年退職。東京理科大学理学部卒業の技術屋出身だが、かねてより海軍史・海事史の調査にたずさわり、現在、とくに海軍制度史の研究に打ちこんでいる。海戦記などの翻訳書もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 363ページ
  • 出版社: 光人社; 新装版 (2007/11)
  • ISBN-10: 4769822502
  • ISBN-13: 978-4769822509
  • 発売日: 2007/11
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By panic
形式:文庫
指揮官先頭の言葉どおり、最前線で部下を鼓舞して自らも一搭乗員として戦った士官(海兵出身者)たちの武勇伝。「勝者の条件」という題名であるが、戦闘というものを凌駕したような高飛車な物言いをするでもなく、自己の戦歴や手柄をひけらかすような事は決してない。ただ指揮官としての心構え、統率とは何か?、部下への愛情を語るのみ。そういった指揮官の上には、おのずと部下の信頼や華々しい戦果が降りてくるものなのですね。

これはなかなか面白い一冊でしたよ。戦闘機から陸攻、艦攻、艦爆、飛行艇まで全てのカテゴリを網羅しており、それぞれの道で技を磨き、最前線で勇敢に戦って終戦まで戦い続けた士官たち。名は知れているが、詳細を知らなかった方々の本人のインタビューが読めたので、私にとっては有意義な一冊でありました。今まであまり読む事のなかった飛行艇や陸攻隊の話には興味を引かれた。陸攻や艦攻、飛行艇など敵戦闘機と渡り合える武装も機動性も持たない機種で戦った男達は、戦闘機乗りよりも強靭な忍耐力や勇気を必要とするものだとつくづく感服した。全てインタビュー形式を交えた作品で、変り種というか特異な経歴を持つ方々が多く取り上げられており、しかも機種も多様なので読んでいて飽きる事はない。また彼らなりの戦略、戦術に対する批判も多く語られている。後世になって批判されているような海戦、空戦もその戦闘に参加しながら、同じ疑問を感じて先を見切っていたような発言もあり、大変興味深かった。正しい分析、打開策を持っていたとしても、大きな流れには逆らえないものなんですね。私の好きな「読み切りの短編集」で通勤にも最適。主要海空戦年表と、登場する全員の軍歴も付いています。オススメ出来る一冊です。是非どうぞ!
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形式:文庫|Amazonが確認した購入
 錚々たる歴戦の生き残り飛行隊長17人の戦場での体験談が綴られる。古参、新参の差こそあれ、各人が各配置に於いて、苦戦しながらも力戦敢闘を重ね、最善を尽くしても尚、刀折れ矢尽き、大勢の部下同僚を亡くした悲しみを込めて、遠い日々を回想する。各隊長の簡略な戦歴は以下の通り。

1.日中戦争以来中攻隊長として、マレー沖海戦で勇名を馳せた、余りにも高名な壹岐春記少佐(海兵62期)。
2.空母「瑞鶴」飛行隊長として、艦爆を駆って南太平洋海戦等の激戦を掻い潜ってきた高橋定少佐(海兵61期)。
4.昭和18年5月の豪州北部作戦に、三度の攻撃で戦闘機隊を指揮し、陸攻と共に損失0の偉勲を建てた鈴木實中佐(海兵60期)。
5.海軍航空技術廠飛行実験部部員として、開戦から終戦まで危険なテストパイロットとして一度も事故無く勤務した高岡迪中佐(海兵60期)。
6.艦載水上機分隊長として、スラバヤ沖海戦の軽巡「神通」、ミッドウェー海戦の重巡「最上」に於いて参加し、その後は「彩雲」を駆った高木清次郎少佐(海兵64期)。
7.真珠湾攻撃時の艦隊上空直掩から、印度洋作戦、珊瑚海海戦を歴戦、ソロモンで負傷した後は紫電改で本土防空戦を戦った山本重久少佐(海兵66期)。
8.数少ない飛行艇部隊指揮官で、97大艇対B17の哨戒機同士の珍しい空戦経験を持ち、沖縄戦では当時唯一の大艇部隊801空を率いて夜間索敵に従事した日辻常雄少佐(64期)。
9.大変珍しい極初期の(昭和10年入隊)の予備士官で、老練な水偵分隊長であり、現役編入後はラバウルにて、航空部隊総引き上げ後も終戦まで現地で勤務した小野英夫少佐(日大独法科卒)。
10.空母「赤城」にて真珠湾の第2波、空母「隼鷹」にてアリューシャン作戦、空母「飛鷹」にてソロモン航空戦、再び「隼鷹」にてマリアナ沖海戦に参加、不時着後ロタ島守備隊指揮官となった生粋の艦爆隊長、阿部善次少佐(海兵64期)。小澤中将の作戦指導には極めて厳しい批判を加えておられる。
11.空母「飛龍」艦攻分隊長として、真珠湾で戦艦「ウェストヴァージニア」を雷撃、霞ヶ浦空教官を経て空母「瑞鶴」飛行隊長としてラバウルにて奮戦。惜しくもその後終戦まで病気療養した松村平太少佐(海兵63期)。
12.中攻を志願して緒戦のウェーキ攻略戦に数度出撃、ラバウルからガダルカナル攻撃、外地での教官勤務の後比島航空戦、沖縄戦と最前線で部隊指揮した安藤信雄少佐(海兵65期)。
13.偵察員分隊長として飛行隊を指揮、空母「瑞鳳」艦攻分隊長として南太平洋海戦に参加。教官勤務の後悲痛な「白菊」特攻隊を指揮した田中一郎大尉(海兵67期)。
15.大戦後半の昭和18年9月に飛行練習生卒業、翌年652空分隊長として空母「飛鷹」に乗艦してマリアナ沖海戦で初陣。空母「大鳳」に着艦していた際に爆発沈没に巻き込まれるが一命をとりとめ、後終戦までB29を含む8機を撃墜した零戦の香取穎男大尉(海兵70期)。
16.大戦後半に実戦参加。空母「千歳」乗組として、小澤艦隊に所属して捷一号作戦に参加。その後本土防空戦に参加するも、武功に恵まれなかった田淵幸輔大尉(海兵70期)。
17.日中戦争以来の最古参で、水上機母艦「瑞穂」分隊長として開戦、その後戦艦「長門」飛行長でマリアナ沖海戦、第一戦隊飛行長兼航空参謀としてレイテ沖海戦に参加。栗田艦隊反転の謎の電報を鮮明に記憶されている。その後「瑞雲」部隊を率いて、最後まで特攻を拒否して、沖縄の夜間爆撃を反復した伊藤敦夫少佐(63期)。

 その中でも特に、3.日中戦争以来、真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦を空母『蒼龍』艦攻分隊長として戦い、ミッドウェー出撃直前の国内の戦勝による彌漫、機種別の飛行機乗りの気質、慢性的な索敵の軽視の不備、偵察士官として貴重な経験と、豊かな洞察と鋭い批判を述べておられる阿部平次郎少佐(海兵61期)の意見は素晴らしい。

 また、14.日中戦争からマレー沖海戦、ボルネオ作戦、珊瑚海海戦、その後は長期間の病気療養の後、昭和20年3月21日、桜花特攻の攻撃711飛行隊(神雷部隊)飛行隊に転属した二階堂麓夫少佐(海兵63期)。その日は前任の野中五郎少佐が出撃し、桜花、母機共に全機未帰還、戦果なし、という悲惨な日であった。同期生唯一の中攻生き残りで、部下を庇い無謀な作戦を批判する記述は胸に迫るものがある。此の両者の体験談は特筆に値する。幾多の死線を越えて生き残った飛行隊長達の経験談は千金に価値を持つものであるはずのに、終戦まで第一線の彼等の声は生かされず、苦闘を重ねた。
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