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作者ケストナーの信念が強く伝わってくる作品ですね。「逆境にあっても、立ち向かう勇気をなくしてはいけない」「背筋をしゃんと伸ばして、まっすぐに生きていくことが大切です」「あなたの少年(少女)時代を忘れないように」。作家が読者に宛てたそうしたメッセージが、少年たちのクリスマスの物語の中に込められていて、あたたかさを伴って胸に響いてきます。
禁煙先生、正義先生、ふたりの先生が少年たちからとても敬愛されている様子が、とてもいいですね。少年たちと先生とを結んでいる信頼の絆、それが物語の中で見事に描き出されていました。
クリスマス休暇を前に、不幸せな状況に直面した少年の悲しみ。彼がそのことに耐え、涙をこらえる姿は、見ていて切なく、胸がぎゅーっと締め付けられました。
この作品は、1933年にドイツで刊行されました。ヒトラーのナチスが権力を握り、ドイツが軍国主義へとひた走っていく頃。そうした時代にあって、ヒューマンな精神に貫かれたこれほどの作品を書き、発表した作家がドイツにいたということ。自分の信念を曲げず、間違いだと思うことに対しては断固として抗議するケストナーの姿が、本書に登場する正義先生の姿とダブって見えました。
この言葉が一貫して,表現され描ききられている世界。
読んでいて,とても清々しく心地いいです。
特にラストの方は,温かさでジーンとなります。
大人とはこういうものだ・・・そう思わせてくれます。
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