登録情報
|
しかしこの巻では、そうした男のかけひきよりも、中盤以後の女性がらみのドラマが興味深い。徳川二代将軍にして、未だに父家康、息子家光に比べれば影が薄いかもしれない秀忠を変えた一人の女性。結果的には徳川家にとっては恩人ともいえるこの女性・静と、信長の姪である妻・達子とはしっくりいかない秀忠との、切なく美しい恋。この恋物語は3巻に続く、『風雲児たち』最初期最大の山場ではないだろうか。(この漫画で達子が余り描き込まれていないのは今から考えれば勿体ないが、当時は彼女も、姉・淀殿に隠れた存在だったので仕方ない。)
人は変わる。時には愛で、時には苦悩で。
そしてこの恋そのものも、その後の歴史を大きく変えることになる。2人の間に生まれた、秀忠唯一の庶子・正之こそ、後の会津藩主・保科正之(松平正之)なのだ。彼については詳しくは3巻に譲られるが、後の会津の運命がひとつの恋に発しているのかもしれないと思うと、本当に歴史とは、美しく、そして皮肉で、振り返る者を深い思いに沈ませる。
百花繚乱の「江戸時代安定期」までもう少し。3巻をお楽しみに。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|