みなもと太郎氏のライフワークともいえる作品。
ギャグマンガの形態を取りながら、日本の歴史を深く掘り下げる。 ついに幕府崩壊の最終局面の時代に突入した。
今回の巻に関しては、前半は歴史エピソードを追いかける事に重点が置かれているが、後半になると人間ドラマとしての盛り上がりが用意されており、次巻への期待を否応なく沸かせる。ウマイ!
単に歴史的事件を羅列するのではなく、その事件が起こった原因と、それが時代の変化に及ぼした影響と意味を、分かり易く伝えてくれる。
主役級に取り扱われる実在の人物は、皆、激動の時代へ向かう日本の将来を憂いて、全力で生き抜いている。 幕末の時代、壮絶に生き抜いたのは、坂本竜馬や篤姫だけではない。 市民の中にも幕府の官僚の中にも、自分の人生をかけて仕事を全うした人物が何人も居ることを、この本は教えてくれる。
作者は、全ての人物に愛情を注ぎ、描いているのが分かる。 尚且つ、複雑なエピソードの絡まりを破綻なくストーリーに組み上げる事に成功している。 それは途轍もなく大変な事だと想像するのだが、妥協することなく、やり遂げ続ける作者の情熱に、感服する。 有名無名に関わらず、日本の歴史を作ってきた先人を描く為には、作者も全力で取り組まなければならない、という思いが伝わって来る。
このような情熱のこもった作品を評価するのはおこがましい。 残念ながら知名度は高いといえない。 それが残念である。
ちょっとリキんだ文章になってしまいましたが、分かりやすいギャグマンガですので、騙されたと思って読んでみてください。
蛇足1
今回描かれる、崩壊していく幕府の様子は、どうにも、混乱しまくっている”アノ政党”とダブって見えてしまいます。
蛇足2
NHK担当者殿。 全巻読めば、軽く「大河ドラマ」20本、「その時、歴史は動いた」3年分くらいのネタはありまっせ。 あっ、もう読んでますか。 当然。