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25 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
シンプルで凛とした美しさ!,
By D.O. (大阪) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 風林火山 (新潮文庫) (文庫)
この余りにも高名な作品を、今更読もうと思ったのは、07年大河ドラマの題材になった、というただそれだけ。なのですが、読みはじめたら余りにも面白くて、一気呵成に最後まで読んでしまった。戦国時代、甲斐・武田信玄の最強軍団を支えた異形の軍師・山本勘助。その謎に包まれた半生を、文豪・井上靖が想像力豊かに描いた時代文学の傑作。 誰からも愛されず誰も愛すことなく闇の中を生きてきた男が、その殺伐とした人生の最期に見つけた、“命を賭して守るべきもの”とはなんだったのか…。 命がけで人を信じ、守り、そしてまた同じだけの激しさで人を憎み、命を狙う。刃の上を歩くような壮絶な緊張感と、それが生み出す個々人の強さや輝き。 それを描き出す文章そのものは、あきれるほど簡潔で抑制的、そして静謐。 しかし、だからこそ行間から奔流の様に溢れ出す、ロマンティシズム、センチメンタリズム、リシシズムが、読むものの胸を熱く打つ。 これを“格調”とか“品位”と言うのでしょうか。 こういう美しい日本語で編まれた物語こそ若者に読んでもらいたいと思う。 ※マニアックな話で恐縮ですが、個人的には、後書きを『金沢』『時間』の吉田健一が書いているのも、嬉しいサプライズでした。
17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
虚構を真実に変える力,
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レビュー対象商品: 風林火山 (新潮文庫) (文庫)
真実、歴史上、この様な展開があったか否かは誰にも判りませんが、それでも、この一篇の小説がその後の武田信玄モノの殆ど全ての元ネタになったことだけは明らか。司馬遼太郎の「竜馬が行く」「新撰組血風録」、吉川英治の「宮本武蔵」と並んで誰もがそこに描かれた人物像を史実と思い込んでしまうような圧倒的な筆力。 小説家とはこういう力を生涯持ち続けた人にのみ使われるべきでしょう。ライトノベル一山幾らで駄文を書き散らかしているような人間に使われるべきではありませんね。 余談ながら、こちらでなんか背景描写とか勘助以外の武田家武将の行動に物足りなさを感じられた方には井沢元彦氏の「野望−信濃戦雲録第1部(上下巻)」祥伝社文庫をオススメします。
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ラストは感動的。,
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レビュー対象商品: 風林火山 (新潮文庫) (文庫)
正直なところ、序盤はそれほど山本勘助という人物に魅力を感じませんでした。しかし、勘助の目を通して描かれる晴信や由布姫の姿を見ていくうちに、だんだんと勘助に感情移入していきました。物語の最後を飾る川中島の戦いでは、両軍の陣形や戦闘ぶりが鮮明に目に浮かんでくるようで、勘助とともに信玄を守り、戦い抜いた感覚を味わいました。最後の10数ページを読んだ後は思わず目頭が熱くなりました。読後感は最高です。
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