原作「風林火山」をどうドラマ化するかは、ドラマ製作者の手腕によるところ。本書がその善し悪しを論ずるものではないことは言うまでもない。その作品を視聴・鑑賞するに当たっての親切なガイドブックである。
全体、ビジュアルで簡略な説明があって、分かり易いまとめ方である。まずは、天才軍師・山本勘助という人を紹介している。多くのページを割いて、波瀾の時代を生きた武田信玄と取り囲む有力武将の解説がファイル化されている。信玄・謙信、両雄の川中島の戦いが一回戦から五回戦まであって、引き分けで終わった経過・戦法はポイントを押さえた記述になっている。
本書の別名が「ザ戦国」であってみれば、知っておくべき基礎知識・年表・用語解説があるのも当然だろう。それはさておき、現代感覚で捉えた「武田最強伝説七本柱」に次の二柱が挙げられている。
情報戦略を支える「情報収集力」…寺々のネットワークに「乱破」と呼ばれるスパイがいた。
特急なみのスピードを誇る「情報伝達力」…のろし台ネットワーク通信網が複数のルートあった。
さて、観光ガイド案内的には、激闘・川中島の合戦関連を巡るガイドラインとして甲府・春日山城・富士宮・諏訪等が紹介されていて、参考になる。