非常に完成度の高い作品であります。
でも完成していません。
主人公の少年が少女と出会い、まぁ一目惚れで恋に落ちて、色々な事件に巻き込まれながら成長していく、という本筋をしっかりとおさえた上で、近未来SFの世界設定、乾いた風の熱さまでもが感じられそうな砂漠という舞台の描写、登場人物、筐体と呼ばれるメカなど魅力的なパーツで物語は彩られています。キャラでは陰険艦長が印象的でした。
ドタバタコメディ路線ではなく、本格派です。本格的に面白いです。
シリーズものの第1巻というのは、どうしてもラストが様子見になるものです。人気が出れば続編を出すが、これ1冊きりで終わっても差し支えないようなラストとして話に一応の決着を与える。って形にどうしてもなりがちです。
この作品に関しては、全く決着していません。完全に続きものです。
しかし、本作品『風の白猿神(ハヌマーン)―神々の砂漠』が出てから10年経った時点では、いまだに第2巻は出ていません。