近々、文庫新装版が刊行されるようだ。
だから、ストーリーの詳細、特にネタになる部分にはふれないでおくが、著者には珍しい医学ミステリである。
そう言ってしまうと、ネタの半分くらいはバレバレになってしまうのだが。
驚愕の真相には、度肝を抜かれるに違いない。
なんといっても、21世紀の現在でも不可能なことを、昭和の時代にミステリのネタに設定するのだから、まるでSFである。
はたまた、楳図かずおのホラーマンガであろうか。
そう、本作の設定は、いかにもマンガチックなのである。
そして、それをどれだけ許容できるかで、本作が傑作か駄作かの評価が違ってくる。
わたしは当時、大変面白く読んだ。
若い頃なので、許容範囲が広かったのだろうが、多分今でも許容範囲内だろう。
一応の、もっともらしい説明はある。
まるで白土三平忍者マンガの忍術の説明みたいではあるが。
かつて、土曜ワイド劇場でドラマ化されたのを見たことがある。
あの役を故高松英郎が演じていて、妙な迫力と恐怖感を醸し出していた。
私はドラマを先に見てから原作を読んだが、どちらも面白かったといっておこう。
おそらくドラマ版は再び見ることはかなわないと思うが、原作は何度でも読み返せる。
今回の文庫新装版刊行を機会に、もう一度読んでみても良いかと思っている。
その、もっともらしい説明の無理さを、もう一度楽しんでみたい。