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風の名前
 
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風の名前 [単行本]

高橋 順子 , 佐藤 秀明
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

光風、御祭風、雲雀東風、海軟風、風炎、下風、時津風、青嵐、少女風、玉風、商風、和風、風巻…… 日本には二一四五の風の名前があるという。その中から三八二語の「風の名前」を厳選、二二八点のカラー写真と、三五編の詩とエッセーで構成する新感覚の歳時記。 まほろばの国日本の四季を吹く風、思い出の風車を回す心のなかの記憶の風、はるかな響の歌を運んでくる未知の風。あなただけの風がきっと見つかる心の一冊。 話題の「まほろば歳時記」第一集『雨の名前』に続く待望の第二弾。

内容(「BOOK」データベースより)

天の気、地の霊、人の声をのせて吹く風は海からのおくりもの。「雨の名前」に続く待望の第2集。

登録情報

  • 単行本: 175ページ
  • 出版社: 小学館 (2002/04)
  • ISBN-10: 4096814326
  • ISBN-13: 978-4096814321
  • 発売日: 2002/04
  • 商品の寸法: 21.4 x 15.2 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 10,955位 (本のベストセラーを見る)
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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 宣長さん トップ50レビュアー
形式:単行本
 自分一人読んで終わるのはもったいない詩が、巻頭を飾っています。

   【花信風】(早春から初夏にかけて、花の季節到来を告げるように吹くやさしい風)

「わたしがここにいたことは わたしに触れた風が 伝えてくれることでしょう」 花はつめたい空のひかりにも 松ぼっくりにも 語りかけています 「わたしを吹く風は しばらくわたしの香りを 袖にとどめていることでしょう」 風の振袖は みごとな落花模様です それきり花は口をつぐみました

 全体、四季の風「春の風」「夏の風」「秋の風」「冬の風」、季知らずの風に分かれ、約300の風の名、その紹介に満ち溢れ、吹き荒れています。そして、全編爽やかです。
 
 ことばでしか紹介でないレビュー…本当は「見えない風」のように、写真が使えないのは残念です。本書を開いて見るしかありません。
 
 特に心惹かれた風のいくつかを列挙するしかできない、わが筆力のなさを嘆きながら…

涅槃西風(ねはんにし) 青東風(あおこち) 黒南風(くろはえ) 比叡颪(ひえおろし) 飛鳥風(あすかかぜ) 雪解風(ゆきげかぜ) 疾風(はやて) 青嵐(あおあらし) 朔風(さくふう) 荷風(かふう) 薫風(くんぷう) 秋声(しゅうせい)等々 300

 
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 浦辺 登 VINE™ メンバー
形式:単行本
 風の名前で思い出されるのは、大宰府に左遷される菅原道真公が詠んだ《東風吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なしとて春な忘れそ》である。
「風」という目には見えない体感するものに対しての日本人の感覚の鋭さに感心する。春夏秋冬、東西南北、日本にこれだけの風の名前があったのかと驚かされる。

《初夏の 初夏の風になりたや》
 という恋の詩もあったが、日本人は繊細だなあと胸の奥がキュンとなる。
 そして、古人の
《秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ 驚かれぬる》
 ただ、「うまい!」と感嘆の声をあげるしかない。

 諸外国からみると日本人は曖昧な民族と誤解されるが、単純にWindイコール風でしか訳せない民族には大和ごころは分かるまい、と言い返してやりたくなる。
 そんな自尊心という風でいっぱいに膨らんだ話が詰った一冊。
このレビューは参考になりましたか?
20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 春・夏・秋・冬と、季節ごとに風の名前を分類してくれている。
 
 まず驚いたのが、名前の多さだ。
「春」分類のものだけで、僕が知ってる風にまつわる言葉の語彙をはるかに上回っていた。
以下、僕の知らなかったものをいくつか紹介する。
【吹花擘柳】花をそっと吹き開かせ、また柳の芽を咲き分けるようにそっと吹く春風。
【薫風】若葉の間を吹き抜けて、初夏の香りを運ぶ南風。
【鷹風】雲を凌ぐほど、天高く勇壮に飛ぶ鷹を秋風が乗せるところからきた。
【雪颪】雪を交えて山から吹き降ろす風。

 読んでいて気づいたことは、これら「風の名前」が風だけでなく、風の吹く場所そのものを描写していることだ。「光風」は春の白い光の中をそよぐ風だし、「色なき風」は秋の物寂しい場所に吹く冷たい風だ。
 風を感じて名前つけようとした時、それは風というよりその場所・その時間を名付けることになるのかもしれない。その地方にしか存在しない風の名前も沢山出てきた。

 
 その風の持つ情景や匂い、名づけた人の心情に、思いを馳せながら読んだ。
 それぞれの名前が持つイメージにくすぐられて、ふと星野道夫さんのエッセイにあった一節を思い出した。
 「風は、地球上で最も軟らかい『化石』なのだ」 星野さんが何度も引用していた言葉だ。
 そうかもしれない。
 
 もし素敵な「風」と出会ったら、その姿や匂いを感じてみたい。
 その時今日覚えた風の名前を思い出せたら、ちょっと嬉しい。
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