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33 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
強く思えるものを持ってますか?,
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レビュー対象商品: 風に舞いあがるビニールシート (単行本)
森絵都さんの直木賞受賞作。ある者は難民救済。 ある者は草野球。 6人の主人公達は 他人から見ればちっぽけにしか見えないかもしれないけど、 かけがえのない大切なものを持っている。 それに対して、それぞれ譲れない確固としたプライドも持っている。 他人がその重みの大小を決めることはできない。 その重さは本人だけが決めるのだから。 その価値は自分にしかわからなくても、 お金よりも大事なものを持っている人の強みを見せ付けられました。 個人的には私と同性であり、日常を感じさせる 「器を探して」「犬の散歩」の二人の女性に 最も感情移入できました。 それにしても森絵都さん、 どんどん一般文学らしいテーマを描くようになってますね。 個人的には「永遠の出口」くらいの 瑞々しさがあった方が好みなのですが、 間口の広い作家になっていくのが手に取るようにわかるので これからも楽しみです。
29 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
粒よりの短編集,
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レビュー対象商品: 風に舞いあがるビニールシート (単行本)
このほど直木賞を受賞した短編集です。表題作を含め六編の、どれも素晴らしい粒よりの短編集です。「器を探して」「犬の散歩」の二編は、女性が自分のもやもやとした人生に対して、ある吹っ切りをして自己をしっかりと掴んで、新たな歩みを始める物語です。 前の二編はやわらかさの中に描かれていますが、それを更に突き詰めて、個人の幸せと世界の幸せを対決させて、主人公の女性に大いなる一歩を踏み出させる作品が、表題作の「風に舞いあがるビニールシート」です。この難民たちの「風前の灯」のような人生を著わす言葉が、何度も登場しますが、元夫の死の様子を聞いた時、本当の意味でこの言葉の意味を理解し決断をしたのだろうと思います。 私が男だからなのか、ミステリー好きだからかは解りませんが、この表題作以上に気に入ったのが、仏像の修復師を主人公にした「鐘の音」です。タイトル自身の捻りも気に入ったのですが、とにかく主人公の心理描写が素晴らしくぐんぐん引き込まれましたし、そこにあった「謎」が氷解し意外な形を見せるミステリー風の終わり方も気に入りました。 「守護神」もややミステリー風の展開で面白いですし、「ジェネレーションX」も軽妙で楽しい作品でした。 いずれにしても大満足の一冊で、私としては今年120冊近く読んだ中で、BEST1の本でした。
20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
挑戦者としての生き方,
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レビュー対象商品: 風に舞いあがるビニールシート (単行本)
6編から成る。きちんと人生に対して向き合い、挑戦している確かな人たちの足取りを描いている。人気パティシエのマネージャーの話から始まり、ホステス、社会人大学生と、それぞれひとひねりあるものの、比較的地味な話が続く。へえ、正統派に近い作品も書くんだな、と思っていると、「鐘の音」で、仏像修復師なんていう奇抜な世界が用意されている。この作品は、オチが少々鼻につくが、それ以外は迫力がある。「ジェネレーションX」は、うまい。ラストの余韻もいい。ところが、最後の「風に舞いあがるビニールシート」が、もう感動作品なのである。国連難民高等弁務官事務所が舞台だ。重い。でも胸にこたえる。まいった。 この作家自身も、色んな世界に挑戦する気概のある人だ。
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