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風と光と二十の私と (講談社文芸文庫)
 
 

風と光と二十の私と (講談社文芸文庫) [文庫]

坂口 安吾 , 坂口 三千代 , 川村 湊
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,470 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

“余は偉大なる落伍者となって歴史のなかによみがえる”雪の国新潟の教室の机に彫って上京し、あえて、孤独な自己鍛練の世界に彷徨する、“精神の巨人”坂口安吾の繊細にして豪放、聖にして俗の、ダイナミックな自伝世界。

内容(「BOOK」データベースより)

“余は偉大なる落伍者となって、歴史のなかによみがえる”雪の国・新潟の教室の机に彫って上京し、あえて、孤独な自己鍛練の世界に彷徨する、“精神の巨人”坂口安吾の繊細にして豪放、聖にして俗の、ダイナミックな自伝世界。

登録情報

  • 文庫: 452ページ
  • 出版社: 講談社 (1988/10/3)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 406196027X
  • ISBN-13: 978-4061960275
  • 発売日: 1988/10/3
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
文学者でもあり、思想家でもあった坂口安吾の生き様がここにある。彼の、人を捉える鋭い眼、陰鬱でありながらもすがすがしい青年期、そして、彼にとって戦争とはなんだったのか、そのヒントがここに隠されている。

教員時代の体験を綴った表題作「風と光と二十の私と」のほか、重くのしかかる母の影をテーマとした「石の思い」、矢田津世子との切なく哀しい恋愛録「二十七歳」など、どれも安吾を知るうえで欠かせない自叙伝。
いざ、安吾の精神世界へ。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 この作品集には十九編の自伝作品が収められており、坂口安吾の精神遍歴を辿ることができる。
 ここで先ず明らかになるのは、坂口安吾が如何に己を突き放していた作家かということだ。自虐的、自嘲的な作品を物した作家は少なくないが、自慰的気分を排し切れず、読者に慰謝を求める真情が現れていたりするものである。しかし坂口安吾は違う。徹頭徹尾自分を突き放しているのである。だからこそここに収められた自伝作品に於いて、彼の生々しい精神遍歴を辿ることができるのだ。
 不幸と苦しみと悲しさと切なさを己の内の深くに抱き締め、何処(いずこ)へとも知らず、何にとも知れぬ憧れに導かれて彷徨う孤独な魂。作家はこの憧れがある限り文学に赴き続け、憧れが消滅した所で文学は終わるのであろうが、坂口安吾程強い憧れに駆られていた作家はそういないだろう。彼は憧れに対して忠実だった。代用教員の職を擲ったのも、矢田津世子と深い関係に陥るのを拒んだのも、偏(ひとえ)に憧れに忠実であろうとするためだった。
 この作品集には悲しさ、切なさ、憧れといった坂口安吾の根幹を成す真情が溢れており、彼の小説世界を解く手掛かりにもなるだろう。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By みやさま トップ1000レビュアー
形式:文庫
 「風と光と二十の私と」を読むと安吾の子どもに対する洞察力に驚かされる。
「子どもは大人と同じようにずるい。ずるいにはずるいけれども,同時に人のために甘んじて犠牲になるような
正しい勇気も一緒に住んでいる」
「子どもの胸に秘められている苦悩懊悩は,大人と同様に,むしろそれよりもひたむきに深刻なのである」
 また,「暗い青春」では,少年と青年の希望を比較して
「少年の希望は自在で王者にも天才にも自らを化して夢と現実の区別がないが,青年の希望の裏には限定された自我がある。
わが力量の限界に自覚があり,希望に足場が失われている」
 と鋭い指摘をするかと思えば「わが戦争に対処せる工夫の数々」では
「いつまで水風呂に入れるか,ひとつ冬まで続けてやろう」などと惚けたことを言ったりする。
 かと思えば「いずこへ」では
「私はみすぼらしさが嫌いで貧乏するほど浪費する。一ヶ月の生活費を一日で使い果たし使い切れないとわざわざ人に呉れてやる」
「真実の価値あるものを生むためには必ず自己犠牲が必要なのだ」
と太宰のような自虐的側面も併せ持つ。
 それでも安吾は「生きる」ことにこだわった作家だ。
 最後に「私は海を抱きしめていたい」から
 「私は常にあこがれている人間だ」
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