単に顧客の視点で、顧客満足を高めなさいといった類似の「顧客」関連本では決して無い。
本書はそれらも包含した上で、
「顧客力」を「マーケティング力×場の構築力 」と明確に定義し、
・売れるモノやサービスを継続的に「生み出す」にはどうしたら良いのか?
・売れる「仕組み」をどのように構築すれば良いのか?
といった誰もが思うコンセプトレベルでは分かりくい事象を、
著者の在籍事業会社経験や著者の生活体験、そして時には複雑系を交えた解説など、
様々な切り口から事例を豊富に用意し、丁寧にブレイクダウンして解説している。
とはいえ、内容が入門レベルということは決してなく、
むしろ「顧客力」という一見耳慣れない単語がこれほどまでに意味を成し、
かつ重要なものであったのかと「はたと気づ」かされる。
マーケティングや営業など、顧客と接する人間だけが重要であるだけでなく、
それ以外の人間も実は重要であると、著者は説く。
個人レベルではどうすればマーケティング力を高められるのか?
組織として、顧客と企業が共有する場をどのように構築し、活性化すれば良いのか?
これらの問いに本書はどう解答するのかを楽しみにしながら
時間が立つのを忘れて読み進めることが出来る、
数少ない良書、と自信を持って推薦したい。
最後に個人的には、著者はまだまだ書き足りなかったのではと思う。
そのような意味で、一読者として次回作も出ることを切に願う。