筆者は大学野球で華々しい活躍をしてドラフト1位で阪神入団。
その後も阪神のクリーンナップを任された選手時代を送った。その後、
若くして阪神の2軍監督を任され、そして第30代阪神タイガースの監督を
勤めあげた、「野球エリート」であり、ご自身も「熱狂的な阪神ファン」
である。
そんな一流の道を辿ってきた野球エリートにもかかわらず、選手のメンツ
や気持ちを察して采配、指揮していたことが、本書を読んでよく分かった。
ただ、タイトルの「頑固力―ブレないリーダー哲学」とは内容は離れて
おり、個人的にはそれほど考えが一筋で曲げない(つまり頑固)とも感じ
なかった。むしろ、本書の端々で出てくる野村克也監督の記述を読むと、
野村監督の方がそうではないかと…。
また、「リーダー哲学」とあるが、決して監督時代の体験談を綴ったの
ではなく、多くのページを割いて、選手時代の思い出も語っている点でも
「?」と感じた。
本書は、著者の選手時代、監督時代に経験した生活、思い出、出会い、
まわりからのサポート等を書き綴ったエッセイのようなかたちに
なっている。阪神が好きな人、著者のファンであれば、興味深く読める
本である。
プロの書き手ではないので仕方ないが、全体を通してのまとまりも
あまり感じられなかったため、☆3つとした。