内容紹介
現代の若者は他者と関わり、居場所をはかるために、ポピュラー音楽を「道具」としてどのように活用しているか。フィールドワークを通し、彼らの音楽行動の実像に迫る。
日本の高校生を対象に教室からコスプレ集会まで、多様な演奏・聴取行動を追った調査を通し、彼らが場所や状況に応じ「好み」を使い分ける方法とその理由を描く。そこから見えてくるのは「パーソナルの自己防衛」を基本とする、彼らのアイデンティティ構築戦術である。著者のアイデンティティ構築と音楽行動の関わりに迫る意欲的研究。
内容(「BOOK」データベースより)
高校生が「好きな音楽」について語る時、必ずしも本当に好きな音楽を語っているとは限らない。授業、部活動、コンテストやライブなど、場所や状況に応じて「好み」を使い分けている。三層構造をなすその使い分けを著者は、ホンネに近い順から「パーソナル・ミュージック」「コモン・ミュージック」「スタンダード」と名づけた。「パーソナル・ミュージック」の開陳に比較的抵抗感のない男子に比べ、女子は個人的嗜好をなかなか明かさないといった、ジェンダーによる相違も存在する。本書は、日本の高校生九六名を対象に、教室からコスプレ集会までさまざまな場における音楽行動を追ったフィールドワークをとおし、こうした使い分けの方法や理由を体系化したものである。