ハワイ在住の混血(ハーフじゃない。TWICEだ!)ラッパーMEISOとオーストラリアのクルーに在籍する日本人ラッパーKAIGENによるユニットのファーストアルバム。世間的にはMEISOのスキルにKAIGENが釣りあっていないとの評価のようだが、個人的には去年出たMEISOのソロアルバムより楽しめた。決して『夜の盗賊』の出来が悪かったという訳ではない(むしろ、去年リリースの日本語ラップアルバムの中では最も煮詰めたリリックを持った作品だと思う)のだが、MCバトルの時のようなキレキレのフロウを期待していただけに、音源では若干抑え気味に淡々とライミングしている感じなので些か肩透かしで地味な印象を持った。ただ、本作では淡々としたMEISOのラップにKAIGENのフリーキーなフロウが丁度良いアクセントになっていて非常に聞きやすい。お互いの人脈を活かして招聘した客演陣やプロデューサー陣もかなり豪華である。個人的なベストトラックは3曲目『俗物社会貢献賞 / MAN OV THE YEAR』。アウトロで謝罪会見の音声をサンプリングしているあたりShing02の『東京の通り(23:59 REMIX)』へのオマージュを思わせる。昨今ブームのハスリング系真っ直ぐラップに馴染めず、こういう皮肉たっぷりな毒を含んだユーモアのある曲を聞いた時にホッとする自分は着実におっさんと呼ばれる領域に差し掛かりつつあるなと思った2010年の年始です。