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音もなく少女は (文春文庫)
 
 

音もなく少女は (文春文庫) [文庫]

ボストン テラン , Boston Teran , 田口 俊樹
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 920 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

貧困家庭に生まれた耳の聴こえない娘イヴ。暴君のような父親のもとでの生活から彼女を救ったのは孤高の女フラン。だが運命は非情で…。いや、本書の美点はあらすじでは伝わらない。ここにあるのは悲しみと不運に甘んじることをよしとせぬ女たちの凛々しい姿だ。静かに、熱く、大いなる感動をもたらす傑作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

テラン,ボストン
アメリカ、サウスブロンクスのイタリア系一家に生まれ育つ。1999年、『神は銃弾』でデビュー、同作は高く評価され、イギリス推理作家協会新人賞を受賞、「このミステリーがすごい!」第1位、日本冒険小説協会大賞の3冠に輝いた

田口 俊樹
1950(昭和25)年、奈良市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 469ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/8/4)
  • ISBN-10: 4167705877
  • ISBN-13: 978-4167705879
  • 発売日: 2010/8/4
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 山科のうし トップ1000レビュアー
形式:文庫
 作者の名前はすでに折り紙つきらしい。その題も衝撃的な『神は銃弾』は、英国で推理作家協会新人賞、日本で日本冒険小説大賞と「このミステリーがすごい」1位、という三冠を獲得したという。
 私自身はしかし、その作品は未読で、それはそれで興味を惹かれたものの、今回より心が動いたのは、同じ作者が書いた「静かな傑作」といわれるこの小説だった。
 解説にもいうように、『神は銃弾』のイメージに引きずられがちだが、『音もなく少女は』は、ミステリーではない。ミステリー一般の娯楽性を主に求める読者には、面食らい、あるいは敬遠したくなる内容かもしれない。
 ここにあるのはいわばひとつの「女の一生」といえようか。1950年代ぐらいからのニューヨーク、ブロンクス。貧しく荒んで、暴力、犯罪、腐敗、差別が横行し、欲望と憎しみ、悲しみと絶望とに彩られた街に、聾者というハンディを持って生まれた一人の少女と、その仲間となる女たちの、苦しみと戦いの記録である。
 つまりここで作家は、娯楽小説の範疇には収まりきれないものを描いたのだ。基本的に暴力的で理不尽なものとしてある世界。それが投げつけてくる不幸の数々を前に、女性、しょうがい者、黒人など、「弱き者」はどう生きればいいのか。
 だが、ミステリーであろうとあるまいと、作家の能力の高さは疑いようがない。何よりも驚かされるのは、人間、とくにその内面を抉り出す描写の圧倒的な力感である。濃いのである。
 それは読者にもある種の緊張を強いる。現実の苛烈さを直視することを強いるから、この物語を好まない読者がいるのは不思議ではない。アメリカが背負ってきた重荷の一端を知ることができるのが興味深いとはいえ、これを実感に近い形で肌に感じながら読むのは、辛い経験でもある。主人公イヴと、その限られた仲間に次々に襲い掛かる苦しみ。次はどんな不幸があるのかとハラハラさせられ通しだし、安手のアクション映画と違って、ありえないような幸運や都合のよい解決は何もない。不幸は実際に癒しがたい傷となって降りかかってくる。
 だがそれが辛いからこそ、そうした問題に正面から向き合って戦い抜く女たちの姿が感動を呼ぶのである(原題はWoman)。あとは好みの問題だろう。が、作家のぶつけてくるものを受け止める気持ちになれるのなら、深く心に残る作品であるのは間違いあるまい。
 ちなみに、ここで重要なモチーフとして登場する「写真」は、イヴが世界と関わる接点でもあり、したがって彼女の支えでもあり、武器でもあり、いわば彼女の存在そのものなわけだが、その写真をめぐる記述を見れば、この作家の見つめているものの高さがわかろうというものだ。
 おそらく原文のスタイルが強烈だろうから、翻訳も多少癖があるものになっているが、流れはよく、読みやすい訳だと思う。
このレビューは参考になりましたか?
40 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 朱徳栄 VINE™ メンバー
形式:文庫
ボストン・テラン最新作とは知らずに手を出した。読み始めると止まらない面白さ。ミステリーとはちょっと違うような気がするけれども,凄い小説だ。
聴力障害者が主人公になる作品としてはディーバの「静寂の叫び」があるけれども,それを凌駕する。女性陣たちの魅力が作品をあでやかにしている。主人公イブの母親クラリッサは夫に殺されてからイブの記憶によみがえり,そのたびに魅力を増していく。どうしてここまで微細な部分にこだわり思考をめぐらしていけるのかテランの脳を覗いてみたくなる。テランが現在最高水準の書き手であることは疑いない。
このレビューは参考になりましたか?
21 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Z? VINE™ メンバー
形式:文庫
本作はミステリー作家であるボストン・テラン氏による長編小説(本作はミステリーではない)。
聾者である主人公を中心に、苦難から逃げずに健気に生きる女達の姿を描く。

1950年代、舞台はニューヨークの北端に位置する移民の街、ブロンクス。
主人公は生まれつき耳が聞こえない少女、イヴ。
イヴの母クラリッサは信心深く、娘の耳については自分の責任であると思い込む。
二人が教会で出会ったのは、ナチスの迫害を逃れてアメリカへ渡ってきた女、フラン。
フランはイヴに手話を教え、聾学校へ入学させる。
そんな三人に、イヴの父であり薬物の売人であるロメインの存在が常に黒く付きまとう…

本作の中心となる女達は、常に苦難に見舞われている。
卑劣な男達がもたらす苦難をまともに受け、女達が傷つく姿には目をそむけたくなる。
しかし女達は逃げなかった。なぜこれほどに強くなれるのか。
フランは、男達の暴力は弱さの証明であると言う。
少なくとも彼女は、矮小な俗物としての男達の本質を見抜いていたに違いない。
さらに、自分が受けた傷と同じ傷を、愛するものには消して受けさせたくないという気持ちが、
守るべきものを徹底的に守るという信念の根源になっていたのではないだろうか。
しかし本作で描かれているのは「男に立ち向かう女」ではない。「苦難に立ち向かう女」である。
本作で描かれた「男」はあくまでも苦難の象徴に過ぎない。
苦難に打ちひしがれつつもそれに立ち向かい、自らの道を切り開こうとする女達には誰もが胸を打たれるに違いない。

尚、本作の原題は「WOMAN」である。
これほど本作を表したシンプルなタイトルは他に思いつかない。的確すぎる。
邦題もすばらしいが、原題も頭において読みたい一冊。
このレビューは参考になりましたか?
最近のカスタマーレビュー
内容はいいかもしれないが。。
訳が小学生の作文のよう

だった。
でした。
いた。

等、「た。」で終わる文章に辟易。... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: chicken
タイトルに惹かれて
本題はWomanというのだそうだけれど、「音もなく少女は」というタイトルがとても美しいと感じた。女性というよりも人間の強さをとても感じた。
投稿日: 9か月前 投稿者: 風花
人生を噛みしめる本
決して派手さはない。

作者独特の装飾比喩の多い文章が読み辛いと感じられる方も多いかと思う。... 続きを読む
投稿日: 9か月前 投稿者: magunoria
うーん・・・
評価が高かったので購入したものの
全然おもしろくなかった・・・。
何の驚きも感動もなく惰性で読み終えた感じです。... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: YS
勝と思うな、思えば負けよ・・・男ども
ボストン・テランの著作は「神は銃弾」を読んで、この本を手にしました。... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: miyotora
普通に面白い
重いし、暴力描写は辛いし、
大切な人が理不尽に奪われていくし、
読んでいて何度も読むのをやめようかと思った。... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: レオ
ミステリーではないです。
つまらなかった。・・・・・
冗長な心理描写にうんざりしました。
プロットも予測可能で、退屈です。
何故、評価が高いのか?????
投稿日: 16か月前 投稿者: KT
ミステリーとして読んだら期待はずれ。
... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: 河童の川流れ
私には「ボストン・テランは合わない」ということがわかりました
評価が高かったのでとびつきましたが、途中から主要登場人物たちの人間関係にうんざりしてしまい・・・(苦笑)。
第一章は秀逸だとは思います。... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: スペシャル恵子
傑作です。
本作の内容については他の方のレビュー通り。

私が言いたいのはとにかく言葉、文章が素晴らしい!の一言。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: TAH
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内容・タイトル 返答 最新の投稿
いや、本書の美点はあらすじでは伝わらない。と言われても、、、 0 2010/08/12
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